第二部隊 VS 新鮮組
第一部隊がアポロと邂逅していた頃、レイダー、レインさん、ジョニーの第二部隊は新鮮組と対峙していましたの。
「局長、奴等は元クリムゾンナイツの猫達だ」
トシゾウが巨体を浅葱色のダンダラ模様の羽織で覆うアメリカンボブテイルのオス猫に向けて言いましたわ。
「へぇ、強ぇえのかい、彼等は?」
局長と呼ばれたオス猫がトシゾウに聞き返しましたわね。
「ああ、クリムゾンナイツ元四天王の二匹と皇帝の懐刀だったオス猫だ」
「そうかい‥‥‥トシ、ソウジ、一対一で彼等と殺り合おうじゃねぇか、良い訓練になるぜ?」
豪快に笑いながら二匹に向けて言ったのですのよ。
「イサミさん、僕はあのカウボーイハットの方を頂きます」
ソウジがアメリカンボブテイルの局長をイサミと呼んで人懐っこく笑いましたわ。
「なら俺ぁ、あの色男と殺らせて貰うかな」
トシゾウが殺気を剥き出しにしながらレイダーに狙いを定めましたの。
「なんだいなんだい、それじゃ俺があのお嬢ちゃんかよ、参ったねこりゃ」
殺りにくくてねぇや、とイサミがぶつくさ文句を言いますの。
「おい、レイダー、レイン、どうやら俺達は舐められてるみたいだな」
相手の舐めきった態度にジョニーがキレかかっていますわね。
ジョニーが普段見せない様な凶悪な表情で唸りますの。
「‥‥‥ならば、思い知らせてやればよい」
レイダーがレインに目配せをしましたの。
そんなレイダーを見つめ返しながらレインさんが答えましたわ。
「解っていますよレイダー、最初から全力‥‥‥ですね」
ニコリと笑い、気を引き締め直してレインさんも相手に向き直しましたわ。
今ここに、第二部隊と新鮮組も激突しようとしていましたのよ。




