決戦へのプレリュード
バサラとの死闘の後、ワタクシ達はバサラ達の亡骸を拠点へと運び大樹の下へと埋葬しましたの。
リリィさん達も、信犬達との決戦を終えて帰還していました。
ワタクシ達の話を聞いて、まんまと策略に嵌まった自分達を責めていましたわ。
埋葬を終えて、ワタクシはもっふもっふ団を集結させましたの。
ワタクシの決めた覚悟を伝える為に。
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「サマンサー、ランスー、リリィー、ご飯だよ」
カイル君がワタクシ達を呼んでいますわ。
ワタクシ達はいつもの様にダイニングへと向かいましたのよ。
「はい、今日はスペシャルフードだよ皆!」
カイル君はいつもの優しい笑顔でワタクシ達を迎えますわ。
ニャー、と一声お礼を言って食事に入りますの。
カイル君、メイお母様、ダンお父様、こんなワタクシを家族として頂いてありがとう御座いました。
今日のご飯、とても美味しいですわよカイル君、少し塩味か効いてますが。
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皆が寝静まった夜中、ワタクシとリリィさんはゆっくりと起き上がりました。
「‥‥‥ランスに何も言わなくて良いのか、サマンサ」
リリィさんが囁く様に聞いてきました。
「良いのです、この子には平和に生きていって欲しいのですわ」
ワタクシはランスの寝顔を見詰めます。
可愛らしい寝顔ですこと、貴方が弟になってくれて嬉しかったですわよ、ランス。
「‥‥‥行きましょうリリィさん、決着をつけに」
クリムゾンナイツと、皇帝バルバロッサとの最終決戦へと。
夜空に満天の星が瞬き、満月がその姿を見せる中ワタクシ達は明日を掴む為に歩き出しましたのよ。




