恐怖! 犬車掛の陣!
「者共! 犬車掛の陣ぞ! かかれ!」
犬信さんがそう叫ぶと、爆犬団が犬信さんを囲うようにグルグルと回りながらこちらに突撃してきましたのよ!
「あ、姉さん! これじゃ三対一に持ち込めませんぜ!」
ゴンタが慌てておりますわ、ワタクシもこれは予想外でしたわ‥‥‥
「もっふもっふ団! 一ヶ所に固まるのです! 猫鶴翼の陣で防御しつつ数で相手を包囲するのです!」
軍師のブックがもっふもっふ団に命令し、横一列で左右が競り出した逆傘の形になりますわ。
「何としても敵の回転を止めるのですよ! かかれーっ!」
もっふもっふ団が雄叫びの鳴き声をあげながら犬車掛の陣へ突撃ですわよ!
そして、二つの陣はぶつかり合いましたの!
「百地、先手になり敵将猫を打ち払え」
「はっ!御大将!」
百地がもっふもっふ団の将軍クラスを狙い陣から飛び出て来ましたわ!
「くっ! 舐めるなよパグ風情が!」
「オイラも行くぜレイダー!」
レイダーとゴンタが百地を迎撃するために飛び出ましたわね。
「拙者の力見せてくれる! 犬忍法、火走り!」
百地の足元から火が燃え上がりましたわ!
「なっ!」
「なんじゃいアリゃ!?」
叫びをあげたレイダーとゴンタに更に加速をつけて狙いを定める百地、危ないですわ二匹共!
「グワァアァッ!」
「あっ、アッチイイイィッッ!!」
体に火を付けられながら吹き飛ばされたレイダーとゴンタが川へと落ちましたの!
「レイダー! ゴンタ!」
ワタクシは川に落ちてしまいました二匹を見ながら叫びましたのよ!




