ジョニー再び
ワタクシの名はサマンサ、元悪役令嬢のスコティッシュフォールドのメスよ。
ワタクシとレインさんは今、レインさんの発案でジョニーの居る橋の下を、橋の上から見ていますわ。
「‥‥‥ナイフ、今日のお前は一段と綺麗だ」
ジョニーの目の前には、ルーニアさんお手製の純白のドレスに身を包んだナイフが居ますのよ。
「な、何でアタイが‥‥‥じょ、じょにー、きょうはおねがいがあってきたの」
棒読みですわね。
「何だいナイフ、お前の頼みなら何だって聞いてやるさ」
カウボーイハットを前足でクイッとあげながらジョニーが格好つけてますわね。
「あ、あたいねらわれてるの、へんしつしゃに」
「何っ! 誰だ俺のナイフを狙う不届きな変質者は!」
鏡を見なさいジョニー。
後、ナイフが変質者と言った時のジョニーを見る目が【お前の事だ】と言ってましたわよ?
「ぜっくうのほるすってやつなの、たすけてじょにーっ!」
「絶空のホルス‥‥‥あの野郎か、良し! 任せときなナイフ! 俺がお前を守ってやるぜ!」
そろそろナイフの我慢も限界そうでしだか、何とかジョニーをタブらかしましたわね、宜しくてよナイフ。
「上手くいきましたね、サマンサ様」
「ええレインさん、これで役者は揃いましたわよ」
いつでも来なさい、絶空のホルス! ですわ。




