登場! スラッシャー・ジョニー
ワタクシはサマンサ、近所でも噂のスコティッシュフォールドのメスよ。
今ワタクシ達レディ三匹はナイフのお願いで街中をウィンドウショッピングの最中ですわ。
「姉さん、アッチに新作の猫用ドレスが飾ってあるんですよ!」
あらあら、走り出してしまいましたわ、仕方なのない子ですわね。
「サマンサ様! 殺気を感じます!」
レインさんがナイフの向かう方角を睨みながら言いましたわ、ナイフが危ないですわ!
「フニャッ!」
間一髪ナイフが謎の影から放たれた斬撃をかわしましたのよ!
「ナイフ!」
ワタクシとレインさんが走りよろうと駆け出しますの!
「姉さん! レインさん! 来ちゃダメだ、まだ敵が狙ってる!」
ワタクシとレインさんが急いで止まり周囲を確認しましたわ、確かにどこからか殺気を感じますわ。
「出てこい! アタイが一対一でやってやるよ!」
ナイフの鳴き声に、柱の影からカウボーイハットを被り、風車の棒の所をくわえたアメリカンショートヘアのオス猫が姿を見せましたの。
「よくかわしたな小娘、レイダーに手も足も出なかった弱者と聞いていたが」
「アタイはタイマン専門なんだよ! 何者だよアンタ!」
二匹のやり取りを見ていますと、隣のレインさんがカウボーイハットを見ながら呟きましたの。
「スラッシャー・ジョニー‥‥‥」
遂に現れましたわね、クリムゾンナイツ第一の刺客、スラッシャー・ジョニー。




