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はい、お菓子やざぁ  作者: クレヨン
九月暑さ残る時間
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 私は考える。

 何故こうなったのか……

 答えは、やはりあのブルーベリー農家に行き着くんや。

 ……気付いとるやろ?

 私が孝典さん以外に、気になる人がいること。

 今までは、鍵を閉めていたんや。

 「桜井さんは、孝典が好きか?」

 宮本さんが聞いたわ。

 宮本さんの助手席にいた私は、ポーッと外を見ていたんや。

 「好きですよ……けど」

 「けど?」

 「変なこと言ってええ」

 私は宮本さんに言うた。

 「変なこと? 聞きたいざ」

 「孝典さんには恋してます。そして……幸隆さんには……」

 「幸隆には」

 「……愛してます」

 不思議なおっさんやわ。

 宮本さん、不思議やわ。

 私はなんかの魔法に掛けられたかのように、言い切ってもたんや。  

 後悔はない。

 「恋と愛の違いはなんや」

 宮本さんが聞いたわ。

 「宮本さん、時間あるかあ?」

 「ん?」

 「ドライブせんか?」

 「……遠回りして、松浦商事に行くか」

 決まりやな。

 恋と愛……どちらが上かは知らん。

 しかし二人に、私は一つ違う接し方をして来たことに気づいてたんや。

 封印を解かないアカンな。

 ブルーベリー農家での、幸隆さんとの出会いを!

 孝典さんの食べられるお菓子とは、程遠い内容かもしれん。

 でも、封印を解くわ。

 それほど、もったいぶる理由もないから。

 さて……

    

                  

 

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