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はい、お菓子やざぁ  作者: クレヨン
二月 まだまだ寒い 
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 《県立病院 個室 オカンとばあちゃん》


 「早苗、がんばってるなあ」

 「若いからやざ、お母さん」

 「本来は祥子が、高塚屋さんの引き立て役やったんに」

 「はいはい、しかし体調が全開ですざ!」

 「祥子がいきなり、新型のインフルエンザなんかにかかるで!」

 「そんなん、言ってもや。私かてつらかったんやざ」

 「毒性は弱い言うてたけど」

 「……お母さん、これな相手によっては、死ぬくらい悪化するんやざ」

 「知っとるざ、殺人インフルエンザやろ。まあ、確率はおっそろしいくらい低いとも、テレビで言ってたざ」

 「私はなんともなかった。だから、隔離病棟から個室に移されたんやで」

 「何でこうなったんや?」

 「ウーン、確か肩こりがあって、なんか動きづらくなって……鼓動がひどくなったんやって」

 「それだけか?」

 「それと……あっ! 味がわからんようになったんや。ご飯食べとっていきなり、味が消えた。そしていきなり、治った。それから……おかしくなってきたんや」

 「ほうかぁ。大変やなあ」

 「お母さん……早苗、付き添ってくれたやろ? 大丈夫か心配なんや」

 「祥子、大丈夫や。お前の娘やざ。それに、移ったらすぐおかしくなるやろ。ワテ、そろそろ帰るざ」

 「ありがとう」


 《個室 オカン一人》


 「潜伏期間、あるらしいざ。そしていきなり……らしいざ」

 

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