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「グガガッ?」
吸血鬼の動きが止まり、速いスピードで灰になっている。
「どういうこと?今は太陽は出て無いのに……」
マミもツバサもまだ理解していない。
「まあ、後で説明してやるよ。後、ツバサすまんな」
どんな理由であれ、木という生命を殺したのだ。草を操るツバサにとって心地よいものでは無いだろう。
「大丈夫、大丈夫あの木は俺の魔力で作ったものだから」
ガシャッ、吸血鬼の手から落ちたリモコンは真っ二つに割れ、吸血犬は正気を取り戻したようだった。
そして、震え始めた。
「また、やってしまった……!」
なんと残酷な話だろう。操られてる時の記憶は綺麗に残っているようだ。
マミがずっと吸血犬を見つめている。
「先にお姉さんの家へ帰ってるからな」
マミはこちらを見ずに頷く。
そして……あたし励ましてくる!と言い残し走っていった。
あいつの職業はペットシッターだ。なんとかするだろう。
「よし、ツバサ、この2人を運ぶぞ」
「おう、女の子の家探さないとな」
ーお姉さんの家ー
吸血鬼退治の後、女の子の家を見つけてきたペンペンと合流し、そのまま女の子の家の前まで瞬間移動してもらった。
女の子のお母さんとお父さん、お姉さんはこの夜ずっとこの子を探していたらしく、ペンペンとは外で探している時に会ったそうだ。お母さんとお姉さんは女の子の顔を見た途端泣き崩れてしまい、慌てて死んでしまったわけでは無い、ルーサスが必死に守り通したと説明したが、どうやら泣いたのは悲しかったからではないらしい。
よく見ると、女の子は気絶しているわけではなく、寝息を立てて寝ていた。
多分、吸血鬼が灰になっている時目覚めて、安心感と疲労で寝てしまったのだろう。
それに子供は今は寝なくてはいけない時間だ。
マミは俺らが帰ってきたあと、少し経ってから来た。
吸血犬と一緒に。
「……で、この犬が仲間になったと」
「そう!もう名前は決めたの!サファイ君!体が青いからサファイアで、火をふくからファイアー。くっつけたの」
何故犬に君をつける必要があるのか分からないし、くっつけてもファイアーの部分は無くなる何を言っても無駄だろう。
それほど動物が大好きなのだ。
「よろしくお願いします!皆さん!」
ワンッ、始めてダクロが犬の声で鳴いた。
「ペンペン、仲間が増えたぞ」
ペンッ、ペンペンは絶対ペンギンの鳴き声では無い独自の声をだした。
ルーサスは今は寝ている。気絶しているときとは全く違う幸せそうな寝顔に見えた。
帰ろうとしたとき、お父さんに呼び止められ、何かが入っている青い箱を渡された。
渡されたものが何なのか分からないのは、お父さんにルーサスに始めに開けてほしいと頼まれたからである。
その箱はそっと横に置いておく事にした。
中身が何なのかはルーサスが起きてからじゃないと分からないから。
開けて騒がしくなっても悪いから。
___ルーサスの言う通り、炎は地上の太陽になった
一夜限りの真っ直ぐな太陽に




