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「雷魔法 壱爆句 デト」
前方からかすかに声がし、気づいた時には吸血鬼は黒く焦げていた。
テット君が助けてくれたのだ。
「ルーサス!大丈夫か?」
「はい……なんとか……それより……」
それより今は女の子の安全が優先。
「女の子の……お母さんを探さないと」
よく見たら、もうすでに気絶していまっていた。
「今は動くな、すぐにツバサとマミが来るからそれまで待ってろ」
「はい……すみません……」
そうだ、これだけは伝えとかないと……!
「テットさん……『炎は地上の太陽』……で……す」
視界が闇に染まった。
「『炎は地上の太陽』……?」
……どういうことだ?
「テット!マミは⁉」
ルーサスが気を失ってしまった後、すぐにマミがやって来た。
「大丈夫だ。少し気を失ってるだけ」
そしてマミに今の状況をについて軽く説明し、気絶してしまっているルーサスと女の子を広場のベンチへ連れていった。
ルーサスの体にはいくつものアザや傷がある。
こいつのことだから、この子を守ろうとしたんだろう。
俺は全く動く気配のない女の子に自分のジャケットをかけた。
少ししてツバサとペンペンがやって来た。
「治療をしようにも、ルーサス以外誰も治癒魔法覚えてないもんね……」
基本的に俺とマミは攻撃魔法しか知らない。
「しょうがねぇ、ペンペン、この女の子の家族を探して来てくれ。後……念のためにツバサはルーサスと女の子、後ペンペンにも四の魔法をかけてくれるか?」
四の魔法とは能力アップの魔法、ツバサはこういう系統の魔法が使える。
「了解!一応全員に魔法かけとくぞ、草魔法 四防句 植物の願い!」
この場にいる全員の防御ステータスが一時上昇した
「わかったペン。行ってくるペン」
ペンペンの周りに光が満ち、ペンペンの姿が消えた。
その時、一匹の黒犬が俺たちの元へ走ってきた。
……いや、羽が生えているから怪物?
「あれは……一昨日街でゴミ箱とか荒らしてた犬だ!」
ツバサが叫んだ。
「もしかしてあれも敵なのか⁉」
「わかんないけどなんか可愛くない?」
マミの発言のせいで、攻撃するべきなのかしないべきなのかわからなくなってしまった。




