眠る
ともすれば張り詰めていた糸が切れるかのように
わたしは眠る
暗い一室でこの寒い冬を越す繭の中の
小さな小さな虫のように
わたしは眠るのだ
そうして、わたしは自分の置かれた境遇や
自分の身にかかるさまざまなしがらみを考えながら
静かに静かに息を整えながら
深い闇の中に落ちていく
自分の中にある黒い何かが何なのか
起きているときは思うこともあるのに
夢の中のわたしは
さらなる純白で
さらなる無垢で
赤子のように
少女のように
静かなさざ波を見つめている
そうだ
分かっていたこと
諦めてるんじゃない
ただ覚悟しているだけ
何が起きても
何がこの身に降りかかったとしても
自分が為すべきことを為すだけ
だから心配はしないで
ただわたしは眠るだけ
あなたの言葉をいつも待っているけれども
わたしは眠るの