六話 激突と激震
後半だけ真面目に書きました。
「ガシャン!」
カイが窓ガラスを突き破った。やつはいない・・・カイが視線を動かす。そのとき・・・
「!」
カイの足首を誰かがつかんだ。嘘だろ!あの一瞬で・・・カイは足首を振る。
「無駄じゃよ。」
男が力を加える。カイの足首に発疹が現れた。すると、蒼がカイを水で包む。そして、蒼の背後からダニエルがでた。
「帯電手雷」
目がくらむ閃光の如く雷が男を走る。男は動きを止める。
「玲!」
男が窓の外へ視線をずらした。玲は右手で銃の形を作り、男に向ける。
「氷弾銃鎖」
銃弾とともに鎖が男の体に巻き付く。
「カイ!頼むぞ!」
「アイサー!」
カイが拳を男の腹に打ち込ん・・・だ?男はカイの拳を受け止めた。
(馬鹿な。強化した拳だぞ!)
「腐毒万象」
毒々しく、醜い象が天井から落ちた。
「死んだじゃろ。」
男は視線を動かす。
「生きてるんじゃな。強いんじゃろ。」
男は四人の方を向く。四人は外に逃げていた。
「儂の名は水銀じゃ。以後よろしくな。」
水銀はそう言うと笑った。
「天雷激怒・落雷牙突!」
ダニエルの掌から放たれた雷撃は、空気を裂きながら一直線に水銀へ突き進む。
その瞬間、水銀の体表が液体金属のように波打った。
「――毒鏡反腐」
雷撃は吸い込まれるように水銀の胸元へ消え、
次の瞬間、まるで鏡面から跳ね返る光のように逆方向へ放たれた。
「っ!」
避ける暇もなく、ダニエルは直撃を受けて地面に叩きつけられる。
「大丈夫か!」
空から影が降りてきた。
遥だ。風を切る音とともに着地し、すぐに蒼へ視線を向ける。
「蒼、頼む。」
その一言で状況を理解した蒼は、すぐにダニエルのもとへ駆け寄る。
水銀はゆっくりと顔を上げ、遥を見据えた。
「お、新人さんの御出ましじゃな。」
遥は表情を崩さず、ただ一歩前へ出る。
「なめるなよ。」
水銀の口角がわずかに上がる。
「力、見せてもらおうか。」
空気が一瞬で張り詰めた。
「太陽系を探索する衛星」
遥が技を発動した刹那、地球が胎動した。波打つように大きく。人々を揺らすように。水銀は冷や汗をかき、それは頬を伝った。
「やばいんじゃな。」
声は微かに震えていた。
「地球」
遥の背後に巨大な水の惑星が出現した。まるで、地球・・・
「毒沼毒池危険地帯」
水銀の周りを毒が包んだ。球場に包み、半径二メートルほどだろうか。
「水星・神水流」
極限まで圧縮された水の塊が水銀めがけて放たれる。水銀の毒がそれを阻んだ。
「仕方がないな。」
遥はため息をついた。
「久しぶりに本気を出そうか。」
鋭い眼光で水銀をにらみつけた。それが水銀に届いていたかは定かではない。




