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『妹はミュート。推しは爆音。』  作者: 沼口ちるの


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第76話:格付けの祝杯、ぬるりと動く天秤

サトエンの一期生全員昇格を祝う、豪華な祝勝会。 シャンパンタワーが輝く中、会場の大型モニターにLink-V公式ランキングが映し出されました。そこには、界隈を震撼させる「変動」が刻まれていました。


「……あら。魔王様、ついに『神』を一人引きずり落としたわね」


瑠々がモニターを指さします。そこには驚愕の格付けが。


ランク 定員 主要な顔ぶれ

SSS  3人宵闇堂魔、星野ルミ、瑠々

SS  5人紫苑、神田シュウ(降格)、他3名

S 100人悠真、優美那 他

A 5000人十九条アリア、他サトエン数名

B 15000人 サトエン一期生残り全員

「おやおや。椅子取りゲームに負けてしまったかな」 会場の隅で、高級な葡萄ジュースを傾けながら神田シュウが何食わぬ顔で笑っていました。SSSからSSへの降格。普通なら引退レベルの衝撃ですが、彼は泰然自若としています。


「シュウさん! 大丈夫なんですか!?」 悠真が慌てて駆け寄ると、シュウは優雅に肩をすくめました。


「構わないよ、悠真くん。今の僕は『SSSの予言者』という肩書きより、君という太陽の傍にいる『SSの観測者』の方が居心地が良くてね。……それに、代わりに上がったのが彼なら、星の巡りとしても妥当だ」


そこへ、黒い霧と共に宵闇堂魔が姿を現しました。SSS、すなわち世界に3人しかいない「頂点」に君臨した男。


「……フン。ランクなど、人間が勝手に決めた数字に過ぎぬ。だが……悠真、貴様と同じ高みに近づいたことだけは、悪くない気分だ」


「宵闇さん……おめでとうございます!」 悠真が手を差し出すと、宵闇は一瞬躊躇した後、力強くその手を握り返しました。


その瞬間、会場の温度が数度上がりました。 隙間から覗いていた優美那が、過呼吸気味にスケッチブックを叩きます。


(……これです! ぬるりと入れ替わったSSSとSSのパワーバランス! 降格しても余裕のシュウ様と、悠さんのために頂点へ登り詰めた魔王様……! そしてそれを支えるSSの女王・紫苑様……。この四角関係、もはや『サトエン四天王』……!!)


「優美那さん、仕事に戻りなさい。あと、鼻の下に赤い線が見えるわよ」 紫苑が冷ややかに告げますが、その瞳にはSSランクとしての誇りと、ライバルたちへの闘志が静かに燃えていました。


一方、仮面の「8」として壁際に立つエイトは、黙々とカツサンドを口に運びながら、ペンを走らせました。 【本日の神託:SSSとSSの境界線は、今後さらに曖昧になる。……そして、悠真さんの胃袋が祝勝会の食べ過ぎでパンクする確率、85%】


「……えっ、僕そんなに食べてる!?」


サトエンは、頂点から底辺まで全ての層を飲み込み、Link-Vという世界の中心へと成り代わろうとしていたのでした。



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