再スタートの条件
山田からの死の宣告はあまりにも唐突で受け入れがたいものだった
「死んでるって、私、健康そのものですし、病気とか何もないですよ」
私は食い入るように山田に言い寄った、こんな急に自分の死を受け入れれる訳もない
「私は、健康でしたよ 飲酒も喫煙だってしていない、死んだというなら死因を教えてください」
「今朝、パチンコする前に せーぶしました。」
「 ろーど した時も特に私が死ぬような事は、なかったはずです」
「現状で私に死ぬ要因はなかった」
「これは、何かの間違いだ」
しばらくして、山田は話をはじめた
「えぇーっとね、そだね~死因は寿命が尽きたみたいだね~」
「君がろーど した時には、すでに君の寿命は、なかったみたい」
「それが死因、納得した?」
「寿命って、まだ50代ですよ!!」
「そんな急に寿命が尽きるなんて、あり得ませんよ」
「ん? そうかな~結構妥当だと思うよ~」
「だってさ、君が幸せになるまで せーぶ や ろーど結構使ったでしょ~」
「やっぱり妥当だよ」
「どういう意味なんですか?せーぶ と ろーど使うと寿命が減る的なルールでもあったですか?」
「そんなの説明受けてないし、あるなら言って下さいよ、卑怯じゃないですか」
私の怒りはピークだった、こんな理不尽な能力だったら使わないし、使用も慎重になるからだ
すると、山田は静かに話し始めた
「まずは、落ち着きなよ怒っても良いことなよ~」
「そもそも、何か勘違いしてない、 せーぶと ろーど の能力に関しては、何もルールや制限はないよ」
「僕は君たちの言うところ、ゲームに似せてこの せーぶとろーどの能力をあげた、ここまでは良い?」
「それでさ、君、幸せになる為、色々試したでしょ」
「そうして、幸せになって寿命が尽きたこれが真実だよ」
「だから、それはさっきも話した通り、自分が死ぬには、まだ早いって言ったじゃないですか」
「あっ!!わかったよ! じゃ~これならどう、君、何歳で自分の寿命が尽きたと思っているの?」
「私は今52歳ですよ、こんなの早すぎです」
「ほらやっぱりね、なんか君の話を聞いていると、何か根本的に違うと思っていたんだ」
「では、はっきり言うね~」
「九重 大地君 君の死因は寿命が尽きた事!!死んだ年齢は82歳だ」
「つまり、君は82歳で寿命がなくなって死んじゃった訳」
山田は、おかしなことを言った、私は現在52歳だ、もちろん、同級生だった妻も52歳なのに
私の事を82歳だというのだ、50代と80代では体の状態も違うし、現に今朝も自分が80代の自覚は全くない、あるならその異変にすぐ気づく、なにせ30歳も年齢差がある、そんな訳ない、あり得ない頭の中がぐしゃぐしゃになりそうだった
「まだ理解できていないみたいだね、も~勘弁してよ」
「せっかく わかりやすい様に君たちの世界のゲームっぽく能力を改造してあげたのに」
「理解せずに使っていたの~ ホント困っちゃうよ~」
「この世界の主人公は君だ、君の人生だもん、そこは理解しているみたいだね」
「でもさ、冒険ゲームのするときに、レベル上げしたり、お金稼いだり君にも経験あるだろ?」
「ズバリ聞くけど、レベル上げしたり、お金稼いだりした時の、ゲームをしている君自身は、ずっと同じ年齢だったかい?」
「違うだろ、10代から20代30代と年齢を重ねてたはずだ」
「君の勘違いは、ここさ! 操作する側の時間は確実に流れているだろここが、抜けてるんだよ」
「君はこの人生のプレーヤーであり、主人公だ」
「このどちらも君なのは事実だ、今回は操作する側の君の寿命が尽きちゃったんだよ」
「せーぶと ろーどを使っていていた、スロットのデータ上は52歳だけど」
「実際はもう、82年もの月日が経っていたって事、これで納得かな」
山田の説明を私は、黙って聞き入ってしまったいた
納得もした、しかしこんな呆気なく終わってしまう自分の人生がすこし切なかった
私の せーぶの記録では52歳だった、しかし実年齢は82歳つまりは、30年の時間をせーぶとろーど使っていたことになる、せーぶとろーどを使わなければ あと30年はあの世界で生きられたと思うとなんか損した気分になった
しかし、この30年の時間で確かに人並の幸せは手に入れた
簡単にお金を手に入れた、家を、車を…
1つだけ違うのは絵梨花の存在だ、あいつは、当時深夜のコンビニバイトだった私を彼女は当たり前のように受け入れてくれた
彼女は地位や立場、お金関係なく私自信を見て受け入れ愛してくれた
生まれてきた子供たちもそうだ、私は外面ばかり気にして家族の無償の愛情に今まで気づけていなかったんだ
そう思うと後悔が頭よぎる、ホントのありのままの自分を家族に見せることなく死んでしまった。
チート能力を使い30年も偽って過ごしてしまった自分を恥ずかしく思った。
願わくばもう一度やり直したい…
そう心の中で呟いた
「やり直ししたしいです…能力とかいらないから」
「お願いです。能力とかいらないから、もう一度やり直させてください」
「えぇーせっかく幸せになったっぽいから、これで終わりと思ってたのに」
「また、人生やり直すの?君。強欲すぎるよ~」
「まぁー可能なんだけどね~」
「ほんとですか」
「ほんと、ほんと、今より良いエネルギが取れるなら、僕もそっちの方がいいからね~」
「ただし、条件がある君もタダでやり直せるなんて思ってないだろ~?」
「条件って何ですか?」
「話が早くていいねー」
「条件は2つあるんだ~そんじゃ、まず目閉じてみて」
私は山田に言われるままに目を閉じた
すると見覚えがある せーぶのスロットがあった
「まず1つ目の条件 君が見ているこのせーぶのスロット 残りが2つになっているわかる?」
「はい、1つ消えてます」
「そう、これは君が今日寿命が尽きた際に1つ消滅した、残りは2つだ」
「本来なら、この消滅しているせーぶのスロットとセットで 天国的なとこに送って人生を審査してその後を決めるんだけど」
「君は、やり直しを希望している」
「その際は無条件で1つせーぶのスロットを犠牲にしなきゃならない」
「それが1つ目の条件、結構厳しいでしょ」
「せっかく能力があってもせーぶのスロットが1つしかないんだからね」
「わかりました、それは大丈夫です」
また、やり直せるならスロットの1つくらい安いものだ
なんせ、次にやり直す際は私は、この せーぶ と ろーど を使わないつもりだったから、絵梨花や子供たちとまた再会できるチャンスがあるだけで十分だったからだ。
「オッケー じゃ次の条件ね~」
「やり直しをする人のみに、この事は話していいことになってるんだ~極秘事項だから、よく聞いてね」
「実はこのせーぶのスロット ある方法で実は増やせるんだ」
「そうなんですか!!」
「言ったでしょ、やり直しを希望する人しか言わない極秘事項って」
「それで、スロットのを増やす条件てのは…」
「よく聞いてね、スロットを増やす条件は…
スロットを持っている人から奪う、つまりは、せーぶ と ろーど の能力を持ってる人を殺すんだよ」
「そうしたら、殺した人のスロットが全部自分の物になる」
「君はやり直しをする事で、1つスロットを失ってしまう」
「つまり失った分のスロットをほかの能力者から奪ってきて、失った分を補填してほしいんだ」
「それが、2つ目の条件だよ簡単でしょ~」




