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ベストえんでぃんぐ  作者: 辰式
もしもが叶う世界
1/7

エピローグ 始まり

はじめに私は平凡な人間である。そしてその自覚もある、平凡な人間の定義は様々であるが、私が考える「平凡」は世界に何かしらの影響や鑑賞を与えることなく自分の人生を全うする人物の通名…


それが私の平凡の定義である


そして、私はその定義において、

間違いなく、どこにでもいるただの平凡な人間だ。


私の名前は――まあ、名乗るほどの価値もない。

とりあえずは中2っぽいが、今はA君とでもしておこうか、

年齢は現在30代。最終学歴大卒で彼女なし、

大卒と言っても、地方の名もなき大学、Fラン大学卒である


大学を出たからと言ってその後の人生が順調である保証はどこにもない、

卒業後は地元のアットホームが売りの中小企業に就職した

数か月の月日を経て、そんなアットホームな職場が合わなかったのか退職…


退職者救済制度である失業保険を満額もらい切り、いよいよ生活費がなくなり始めた頃

家の近所のコンビニで深夜勤務のバイトを始めた所から現在に至る


週に4日はコンビニで深夜バイトをして、

あとは寝て、スマホをいじって、テレビを見る、


そんな平凡な私、A君こと私、九重ここのえ 大地だいち

今日は月に1度のフライアー什器の清掃をしている真っ最中である


よくある話だ、新卒社会人が数年で会社を辞め、フリータとして社会に溶け込むことなんて

ほんとよくある話だ、それもこれも私は自分の事を「平凡」であるからと認めているから


今の自我を保っていられるのだろう

平凡であるから今、目の前で私にクレームを入れてる、おっさんの幼稚で陰湿な言葉にも何の感情もなく

対応できてるのだろう、

「おい、お前俺のことなめてるだろ」

罵声を浴びせられるなか、私は思考する

早くこの時間、終わらないかなーw 今日は清掃作業だけでもついてない日なのに…

もういっその事、なかったことにするか!!!


そう考えると目の前のクレームを入れていた、あの幼稚で陰湿おまけにハゲのおっさんが

目の前からふと、いなくなったのである

そうこれが、「平凡」であるわたしが平凡ではなく「特別」になった瞬間だった

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