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転生後は幸福に!  作者: 未空
第1章 ーフェアルティ家、メティス=フェアルティー
7/7

2-5.Let'study!

遂にこの日がやってきた。シャルネさんが家に来る日!

教育係になるかはまだ、決まっていないが…。


父さんと応接室でシャルネさんの到着を待つ。


「そういえば、どんな人なの?写真とか無かったけど…。」


「それは、父さんも見たことないから分からないな…。

 実は父さんも結構緊張してるんだぞ…。

 どんなひとか分からないし、なんてったって宮廷魔法師だからな。」


そう言う父さんの手は確かに微かに震えていた。

父さんでも緊張するときがあるんだな…。



その後、暫く無言の空間が続く。


しかし、それも直ぐに破られる。…コンコンコン。


「旦那様。シャルネ様をお連れしました。」


父さんはさっきまでの緊張を吹き飛ばし、


「お通ししてくれ。」


何時も通りの声でそう言った。流石、父さんだ。切り替えが早いな…。

父さんの声の後、一人の男性が入ってくる。


「今回は突然の手紙に返信してくださり、ありがとうございます!

 まさか、応じてくださるとは…

 あぁ、(わたくし)、シャルネと申します。今回は突然のお手紙に返信をくださり、

 誠にありがとうございます!」


第一印象は__なにこの美形!めっちゃ格好いい人だな!である。

ショートカットの黒髪で、体格も良い。


「本日はご足労、感謝する。………。

 まぁ、本題に入りましょう。どうぞ、おかけください。」


父さんがそう言う。


「では……単刀直入に聞きますとメティスの教育係になりたいとのことだが、

 一体何故宮廷魔法師の方が?」


父さん、ストレートに聞くんだな。まぁ、それを知らないと話が進まないしな。


「あぁ!伝え忘れていました、すみません!

 メティス様の教育係になりたいというのは、実は私、御披露目会にて

 メティス様を拝見させていただいたのですが、

 素晴らしい挨拶に感動してしまい、是非ともこの方に

 私が研究してきたことを伝え、お教えしたいと思いまして、

 今回このような手紙を送らせていただいたのです。」


「そうだったのか。あぁ、改めて、こちらが我が息子のメティスだ。」


_____。


「では、この家に住み込みということでよかったかな。

 これから、よろしく頼む。」


「はい!精一杯、頑張らせていただきます!」


「では、メティスの部屋を案内しよう。メティス、ついていきなさい。」



その後、リミさんと三人で自分の部屋まで戻った。



「では、ごゆっくり。」


部屋にシャルネさんと二人きりになる。………。むぐぅ。

会話しないとだよな…でも、会話って何を話せば…。


「あぁ、すみません!何分、緊張してしまって…。

 では、私から改めて自己紹介を。私、シャルネと申します。

 メティス様の教育係にさせていただき、

 とても光栄です。今後とも、どうぞよろしくお願い致します。」


そう言って軽く一礼している。本当にしっかりしてて良い人だな。


「えっと…メティス=フェアルティです。

 こちらこそ、どうぞよろしくお願いします。」


お互いに軽く礼をする。


「では、いきなりではありますが、メティス様は_」


「その前にシャルネさん、様は止めましょう。」


「え?で、ですが…」


「シャルネさんは先生です!先生が生徒に様をつけるのははおかしいです。」


先生という、教えてもらってる人に様と呼ばれても困るしな…。


「メティス様がそう仰るのであれば、使用しないようにしますね。

 ……。えっと、メティスさん…?」


「さんはおかしいです。」


「メティス…くん?」


「はい。何でしょうか?」


笑ってそう答える。やっぱり先生なのだから、様じゃない方がいいな。


「では、メティス君も、先生とお呼びください。」


「はい!シャルネ先生!」


そっか、先生か…。この人とは仲良くしていけたらいいな。改めてそう思った。



「では、先程の話の続きを。まずですが、メティス様は文字の書き読みは?」


「出来ますよ。」


読み書きは、生まれて1歳半には完璧になったな…。


「では、計算などは…」


「多分、出来ると思いますよ。」


実際にやったことはないが、出来るだろう。

数字は言語と違って1、2、3、4の同じ形だったし。


「そうでしたか。驚きですね…。………では、これを解いてみてください。」


「はい。えっと、これは?」


「王立第一学園中等部入学試験の計算問題です。因みに、学園にはご存じで?」


学園か。聞いたことは何回あるけど詳しくは知らないしな。聞いてみるかな。


「聞いたことはありますが、詳しくは…。どういうところですか?」


「学園及び学校というものは、誰もが通わなくてはいけない教育機関の事です。

 アルテス王国の学校は基本的に初等部・中等部・高等部があるんです。

 その中でも、初等部は誰もが通わないと行けないんです。」


まぁ、学校か…。義務教育的なのが初等部というわけか。


「なるほど。その中等部の試験と…。」


「メティス君は理解が早くて助かります。あ、因みに、

 初等部は8歳から3年間、中等部は11歳から3年間、

 高等部は14歳から4年間通います。

 平民は初等部だけで十分なのですが、メティス君は貴族ですから、

 高等部まで通うのが基本です。」


「そうなんですね。

 ……ていうことは僕もあと4年もせずに通うことになるんですね。」


「ええ。……え?…えっと、メティス君、今何歳でしたっけ?」


「今は4歳ですが、あと2ヶ月で5歳です…。」


「4歳??……普通に会話するものですから、てっきり6、7歳かと……。


「あははは…。」


普通に会話しすぎた…?そっか、俺まだ、4歳だった………。


「ま、まぁ、学園の説明もこんなところにして、この問題を解いてください。」


「あ、はい。」


どれどれ、どんな問題かなー……。

ふむふむ。

解いた感想としては、大体、中学校1年生位の問題だった。簡単だったな。

横で先生が丸付けをしている。


「丸付け、終わりましたよ……。えっと、一言良いですか?」


え!?そんなに酷い回答したか?やっぱり、この世界は計算が違うのか?


「えと…良いですよ…?」


「貴方は天才なんですか!?本当に4歳ですか!?」


「…え?」


天才って……?冷静に考えよう。

中学一年の学力を4歳が持っていると、先生は知った…。

うん。普通におかしいな。転生したから記憶があり、知識があるわけで、

天才でもなんでもないんだけどな…。


「あー…。すみません。僕がおかしかったです。」


「そうやって自分で納得してるのもおかしいですが…まぁいいでしょう。

 あぁ、試験は満点でしたよ。

 聞き忘れていましたが、この国や他国の事についてはご存じで?」


「いえ、歴史とか地理とかは全く…。」


「でしたら、今後はそちらを中心に勉強していきましょうか。」


「はい!」


確かに、国語、数学、理科は出来たとしても、社会が全くだしな。

魔法についても詳しくは知らないし…。




その日はその後、授業(?)を終わり、何時も通り過ごした。




これからは、シャルネ先生から色々、学んでいくとしよう。




閲覧、ありがとうございます。

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