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暮らし
(潮風詩央さんから頂いた単語で)
頼りない日々の暮らし
知らずに買っている恨み
みっともないほどに目配り
リリックを紡いで詩に
似たようで手詰まり
理解し合えなかった二人
理由は針の穴くらい
いつも灯台下暗し
下を向いている間に
逃げていくよゆらり
リビングは静かに
匂いが残る微かに
握り締める縁に
苦い記憶に縋り
理想を求めるいつかに
日没がなぜか辛い
いつか水滴は岩を穿ち
小さな流れを伝い
今を生きる僕らに
滲んでいく景色を瞼に
逃げ場のない日々の暮らし