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群青
(紙本臨夢さんから頂いた単語で)
明けてゆく夜空が
硝子細工の瓶の中
叶えたい夢もまだ
大事に握るのかな
永いこと離せずにいた
試しに掌を開いたいま
真直ぐ群青に飛びゆく
空腹のカラスが追いつく
暗い西の空に
苦い夜の終り
理想ばかりを求めて
適応ばかりを覚えて
手放したはずのあの夢が
頑張れと励ましてくれた
食べられたはずの
残された明日よ
よかった自由になれたんだね
眠れずに苦しかったそのわけ
決して離さないと掴んだから
楽に息もできなかったんだな
なかなか上手くいかないけど
どうにかあの夢のその先へと
届くかどうかそれは知らない
いつかなんて確証はいらない