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岩壁
(壱宮さんから頂いた単語で)
葉桜の並木道で街灯が僕を照らす
涼しい風が吹いて哀悼が胸に迫る
ルースレスなんて言葉を使っては
迫力のある暴力表現に向かってた
大した経験もしていない四半世紀
消えたとか失われたとかの安定期
聞いたことはあるバンザイの岸壁
きっと他にもいくらでもある惨劇
気にもしないけど兵隊さんたちは
果たして亡くなったときは何歳か
必ずしも殉国を望んだわけはなく
空襲の犠牲を考えれば果てがなく
繰り返しませぬからなんて誓って
敵愾心をやけに煽るね今になって
天命だとがむしゃらに殺し合った
戦う者には明日はない思いだった
たった一世紀足らずでこの状況か
核の開発と精密化で新たな競争だ
誰かが言ったんだ清水の舞台から
落下するときに決意は揺らいだが
岩壁から目を瞑り飛び降りたんだ
黙ったままはもう懲り懲りなんだ




