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詩集
(紙本臨夢さんから頂いた単語で)
言葉を何に例えようかな
何気なく咲いた一輪の花
情けないほどに頼りなく
狂おしいほど可憐に咲く
曇った気持ちが雨を撒く
曇りのない心の光で育つ
強い陽射しばかりでなく
暗い夜との寒暖差がなす
少し強さを秘めたそれは
儚く繰り返す命に思えた
たおやかに咲く花だけど
毒や棘を持ち芽吹く種も
もし傷つけるだけならば
薔薇など求めないからさ
ささやかに映える彩りの
伸ばした手に思い思いの
野に咲いた花々を摘んで
できるだけ綺麗に包んで
出会えたんだって思いが
我慢じゃなくてここには
花束はそう詩集になって
手渡せるはず君にだって




