表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法使いのおじさん  作者: 光晴さん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

48/73

第46話 ドラゴン襲来




恭也が冒険者ギルドを飛び出すと、すでにギルド職員によって町の人たちの

非難が開始されていた。

恭也も急がないといけないと、孤児院へ走り出す。


時折、畑仕事をしている町の人に会うとすぐに非難するように警告していく。

孤児院までもうすぐといったところで、恭也から3メートルほど離れた場所に

大きな塊が空から落ちてきた。


大きな衝撃で、俺は吹き飛ばされとっさに『風魔法』を使い体勢を立て直し着地する。

大きな塊が落ちた場所は、5軒隣の家の畑だったが大きなクレーターができており

土煙が辺りを覆っていた。



「ど、どこからの攻撃だ?」

俺が周りを見渡すと、空から2体のドラゴンがゆっくり降りてきて

クレーターの淵に降り立ち中心を見ている。


ドラゴンの背中には人が乗っており、その姿は騎士というより近衛兵に近い。

それほど軽装なのだ。だが軽鎧の色は派手だ。

赤い色を主体として、黒色で縁を塗ったり鎧などに描かれる紋章は金色だった。


そして何より、剣は短く短剣もしくは片手剣。

その腰に差しているのは銃、それもライフル銃といえるほどの長さがあった。

「じゅ、銃?」

青いドラゴンに乗る人が、こちらに気が付き声をかける。


「おっさん、大丈夫か?」

反対側にいる白いドラゴンに乗る人は、クレーターの中心を見ていた。

俺は青いドラゴンに乗る人に返事をした。

「ああ、何とか大丈夫だ…」


青いドラゴンに乗る人は、俺の視線に気が付く。

「ん? これか? これは『魔導銃』だ「おいっ! 来るぞ!」」

その警告に、2体のドラゴンが飛び上がる!


そのすぐ後、土煙の中から赤いドラゴンが飛び出してきた。

さっきまでいた白と青のドラゴンの3倍ほどの大きさがある。

そのドラゴンの色は、赤というより紅。


より深い赤といった色だ。

姿を現した赤いドラゴンは、上空の2体のドラゴンを睨みつけ

背中の翼を大きく広げ威嚇しているようだ。


俺は、何とか心を奮い立たせゆっくり後ずさりしてその場を離れていく。

赤いドラゴンから10メートルほど離れたところで、孤児院へ走り出す。


走っている俺の後ろからは、ドラゴンの咆哮が2体分聞こえる。

今もう1体分咆哮が聞こえた。

その叫び声を聞くと、ドラゴンって怖いって思える。



よく異世界物の話だと、ドラゴンと簡単に戦える奴がいるけど

本物は迫力が違いすぎる。

ドラゴンと戦える人は、精神力がけた違いにある人だろう。


孤児院に向かって走っている俺の後ろから、今もなおドラゴンの叫びが聞こえる。

かなり離れたはずなのに、気をしっかり持っていないと気絶してしまいそうだ。

俺は何も考えずにとにかく孤児院まで走った。


重低音の衝撃が聞こえる中、ようやく孤児院にたどり着き中へ急いで入る。

孤児院の庭には、誰もいない。

俺は建物の中へ入っていくと、玄関にエリーとユニが抱き合って座り込んでいた。


「エリー、ユニ、無事か?!」

震えながら抱き合う2人は、俺を確認すると泣きながら抱き着いてきた。

「先生~…」

「…怖かった」


俺は2人を抱きしめて、落ち着かせる。

「もう大丈夫だぞ、みんなの所へ行こう」

何度も頷く2人を連れて、院の中へ進んでいく。


廊下を進んでいると、時折地響きがする。

そのたびに、エリーとユニが俺にしがみ付きブルブルと震える。

この地響きはおそらく、ドラゴンたちが戦いながら暴れているのだろう。


…怖かった、この時まで俺はこのレベルと魔力量ならドラゴンとでも戦えると

うぬぼれていたことを実感してしまった。


あの迫力、あの威圧感、自分がいかに弱小な存在か知らしめられた。

あんなドラゴンと、この先戦うこともあるのだろうか…

そんなことを考えながら廊下を進むと、食堂に子供たちと職員の人

そして、シャルとアミとクロエがみんなを落ち着かせていた。


「シャル、みんな、そろっているか?」

「「「せんせー」」」

「恭也様!」

職員の人たちは、俺の顔を見るとホッとしてくれる。

子供たちは、俺の顔を見ると笑顔になる者やますます泣いてしまう者など様々だ。


俺は、エリーとユニをシャルに預けて

食堂の真ん中の床にある地下室への入り口を開ける。

「みんな、ここから地下室へ避難するんだ。

マリクさん、子供たちを誘導して地下へ避難してください」


マリクさんは、孤児院の職員の1人。

夫婦そろって働いてくれている。2人とも子供好きだそうで、孤児院の子供たちとも仲良くしていた。


「わかりました。みんな、この入り口から地下室へ避難するよー」

「マリクさん、お願いします。シャルたちも避難誘導を頼む。

俺は他に逃げ遅れていないか、院の中を見て回ってくる…」


俺が立ち上がろうとすると、子供の1人が俺の服を掴んではなさない。

「ん? どうしたの? 地下へ逃げれば安全だよ」

そう言ってあげるが、ただ無言でフルフルと首を横に振るだけ。


俺はこの子に向き直ると、頭をゆっくり撫でて落ち着かせてやる。

「大丈夫、この地下室は広いから安心だよ。

ここにいると危ないかもしれないから、地下室へ避難しょう? ね?」


頭ナデナデが効いたのか、説得が効いたのか分からないがこの子をシャルに任せ

俺は食堂を出て、院内を『探査』し始める。








ここまで読んでいただきありがとう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ