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魔法使いのおじさん  作者: 光晴さん


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第32話 戦時中の村




『ナルバ村』に戻り、すぐに冒険者ギルドへ報告に行くと

職員全員が忙しそうに働いていた。

所々で、臨時職員の人かなと思えるいとまでいたのは驚いたが。


俺たちは、とりあえずジェシカさんの所で森での出来事の報告をしておいた。

報告を終えた後、ジェシカさんが慌てて奥の部屋に駆け込んでいたが

俺たちは特にすることもないので、家へと帰っていった。



家についてから俺は、探査ゴーレムを飛ばして砦の様子をうかがうことにした。

「先生、『フィルバニー』の様子を調べるんですか?」

「これからどう動くかで、俺たちがどう動くかが決まりますからね」


シャルとユニは、家に帰ってくるとすぐに畑を見に行っている。

家の中にいるのは、俺とエリーの2人だけ。

「エリーも畑を見に行ってもらえますか?

もうすぐ収穫の時期ですし、砂糖の木も見ておいてください」

「はい」



エリーが見に行った『砂糖の木』

正確には、木に絡まる蔦から砂糖かとれるのだ。

この蔦を森で発見した時には、鑑定を2度見したね。そんなバカな!と。

でも本当にこの蔦からは、砂糖が取れた。


それからはこの蔦を畑で育てられないか検証した結果、木とセットで育てると

砂糖が取れることが分かったので、今畑には3本の木が植えられている。



砂糖が収穫できるようになってからは、食生活が一変したよ。

何せデザートが、食べれるようになったのは大きい。


まあそれはともかく、偵察ゴーレムからの映像を確認すると

砦の『フィルバニー』の兵士たちがいなくなっていた。

「ん?砦を放棄したのかな……」


そう思いさらに偵察を続けると、砦から200メートル離れたところを移動していた。

どうやら、国境にいる本隊と合流するようだ。

さらに偵察を続けようとすると、後方で爆発が起きた。


「……砦が爆破された?」

偵察ゴーレムを砦上空に戻すと、黒い煙を上げて燃え盛る砦を確認した。

間違いなく砦が爆破されたようだが、ここで疑問が出る。


「どうやって爆破したんだ?」

魔法が主体のこの世界で、時限式の爆弾があるわけがないし…

疑問は尽きないが、今は偵察に集中する。



砦を爆破した兵士たちは、無事国境付近で本隊と合流後

国境を越えて街道を進み始めた。

軍隊の行進のように進軍してくる『フィルバニー』の兵士たち。


でも、この村に攻めてくるような行動は見受けられないな…

でも『ナルキド』の町はどうなんだろう。

今度は『ナルキド』の町の方角へ偵察ゴーレムを飛ばしてみた。

町までは距離があるから、しばらく放置?ん?


街道を町の方向に飛ばしてすぐに、おかしな砦ができていた。

それは街道を遮断するように大きな砦だった。

「でかい砦だな…」


さらに偵察を続けると、砦の内側にざっと見て200人ぐらいの兵士や

冒険者たちが待機していた。

なるほど、ここで戦うつもりなのか……


……ということは、この村は……

いや、ダメな方向に考えるによくないな。

冒険者ギルドと村長の考えをまとう。




俺はその後も、偵察ゴーレムを飛ばして戦況を見ていた。

街道の砦を発見してから、1日たって『フィルバニー』の兵士たちが到着。

すぐに戦いというわけではなく、いったん話し合いが行われた。


30分ぐらいで話し合いが決裂。

音魔法で、音を拾えるようにしておけばどんな話があったのか分かったのにな。

と、思った時がありました。

それは戦いが始まると同時に、拾えるようにしなくてよかったと思えた。


それほど、本物の戦いは苛烈だった。

剣と魔法の世界といえど、人同士の戦いは見たくないな…


正面からぶつかる人の音、悲鳴とうめき声、武器で傷つけられた時の音や声。

聞きたくない。絶対聞きたくない。

映像だけでも目をそらしたくなる。


戦いは1時間ほどで終わった。

冒険者は劣勢になった途端逃げ出した。兵士や騎士が最後まで戦っていたが、

3割ほどが倒された時、降伏して砦に『フィルバニー』の旗が上がった。




街道の砦が落とされてから、8日が過ぎた。

相変わらず、村は平和……ではないな。ここは野戦病院化していた。

「エリー、注文のポーションができたからギルドへ届けてくれ」


俺の家では、ポーションなどの薬を作っている。

シャルとユニは、森へ薬草などを採取しに行っているし

エリーは、俺について薬作りを学びながら手伝いなどをしてくれている。


砦が落とされて『フィルバニー』の進軍は止まらなかった。

だがその分、王国の兵士たちのけが人がこの村に運び込まれていた。

『フィルバニー』がこの村を残しておいた理由は、この捕虜のけが人を

この村で治療するためだった。


現に、村の入り口には『フィルバニー』の兵士1部隊が見張りに立っている。

村人には何もしないが、野戦病院化して逃げ出しにくくする。


現在『フィルバニー』の軍隊は、『ナルキド』の町を抜けて

第2街道砦で戦っているらしい。

こう忙しくては、偵察ゴーレムを上げている暇がない!


だが、昨日あたりから『フィルバニー』の兵士たちのけが人が増えてきた。

どうやら見張りたちの話では、強い援軍が出てきたそうだ。

おそらく『勇者』や『異世界人』達だろう。



また、『フィルバニー』本国へ援軍を要請しているが連絡がないそうだ。

今朝『フィルバニー』の兵士が本国へ連絡を取りに、馬を走らせた。


こんな時、無線機なんかがあればすぐに連絡が取れるのにな。

でもそれは作らない方がいい気がする。




さらに8日がたつと、『フィルバニー』の兵士たちに余裕がなくなってきた。

本国から何も連絡がなく、援軍も来ない。

戦況も悪く、第1街道砦跡まで押し戻されていた。


村にもけが人が増えていて、俺たちはてんてこ舞いだ。

シャルやユニ、さらにエリーも加えて森での採取に行ってもらっている。

他の冒険者の採取の得意なものにも、森へ採取に行ってもらった。


森の薬草が枯渇しそうだ…



それから2日後、ようやく本国からの連絡が来た。






読んでくれてありがとうございます。


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