第22話 王都オークション3日目
王都オークション3日目!
今日、オークションで取引されるのは『魔道具』なんだけど
この種類が多い。旅に必要なものから、日常生活で必要なものまで。
実は、ポーション類も『魔道具』扱いで今回取引されるそうだ。
そして、今回の目玉商品は『エリクサー』!
死んでいなければ、どんな大怪我でもまた部位欠損も治してしまう優れもの。
いうなれば、神の奇跡の一品。
またほかにも、『無限収納鞄』や『魔法の指環』などがある。
『魔法の指環』は、指輪に取り付けた魔石に何かの属性魔法陣が組み込まれていて
指輪に魔力をこめるだけで、魔法が使える。
その魔法も、四大魔法から上位魔法、さらに治癒魔法もあるそうだ。
さらに面白いところでは『鑑定メガネ』が、商人の間で狙っている人が多いとか。
今日の俺は、まず『商人ギルド』へ行き
明日のオークションに出品する品物の確認をしてもらう。
それと、オークションの順番を教えてもらわないと。
俺はさっそく宿を出ると、『商人ギルド』へ。
商人ギルドへ行くと、明日出品するであろう人たちが集まっているみたいだ。
俺もその人たちに混ざって、受付へ並ぶ。
「いらっしゃいませ、商人ギルドへようこそ」
「明日のオークションに出品予定のものなんですが…」
「はい。順番の確認ですね、お名前をうかがってもいいですか?」
「恭也です」
「…はい、恭也様ですね。出品商品は『ゴーレム馬車』3台。間違いないですか?」
「はい、間違いありません」
「では、恭也様の順番は7番・8番・9番となります」
「その順番だと、始まりから待機しておいた方がいいですか?」
「恭也様もステージに立つのですか?」
「出品する品物が大きいので、できればお願いしたいんですが」
「それでしたら、係の者に知らせておきますので始まりから待機でお願いします」
「わかりました」
こうして俺の出品の順番が決まった。
これで明日の予定は決まったから、今日これからどうするかだな。
とりあえず、冒険者ギルドへ行くか…
冒険者ギルドへ入っていくと、掲示板の前は相変わらず人が多い。
俺はその人たちから離れて、掲示板を眺めていると見たことある依頼書が。
『銀色の猫人族を探してください』
ここにも貼ってあるのか。
確か、どこかの王城の宝物庫から何かを盗み出したとか…
あれだ、関わると絶対めんどくさいことになるな…
あの依頼書は見なかったことにして、他に何かないかな…
う~ん、良さそうなのはないな……
なら、帰るか。明日は忙しくなりそうだし…
俺は冒険者ギルドを出て、宿へ帰ることにした。
王都の市場をウロウロしながら、宿に帰るとそのまま部屋に戻る。
部屋に入ると、すぐにベッドに腰かけ『上級魔術書』を読みだした。
それから30分ぐらいして、扉をノックする音が響く。
俺はすぐに扉近くへ行き、「どちら様ですか?」と声をかける。
「あの、宿の者です。1階にお客様を訪ねてこられた方がいるんですが…」
俺は扉を少し開けて、宿の人かを確認し
「俺にお客ですか?」
「はい、貴族様のご令嬢と護衛の方みたいな人が訪ねてきたのですが」
どれだろうと、思いながら宿の人にお礼を言って1階へ降りて行く。
誰かわからずに、1階に着くと確かに貴族のご令嬢がいた。
傍に仕えているのは護衛の騎士かな?
「あの、私に何かご用でしょうか?」
騎士様は俺を上から下へ下から上へじろじろと見たうえで
「お嬢様、この者で間違いございませんか?」
「間違いない、確かにこの者だ」
騎士様は、俺に対し何か言いたげな目を向けるがすぐにお嬢様が言う。
「私は、ミューリーと言います。家名は今は関係ないでしょう。
あなたには、盗賊から助けてもらったと我が家の兵士から報告がありました」
「……ああ、街道で盗賊に襲われていた…」
「オホン、お嬢様の話の最中だぞ…」
「これは、すみません……」
俺は、理不尽さを感じたがすぐに謝っておいた。
「それで、あなたが街道を行く際に乗っていたものに興味を覚えました。
あれは何ですか?そして、あれを私に売ってもらえませんか?」
「…どうなのだ?冒険者」
俺は少し考えて、あの時乗っていたもの……
「ああ、あれは『ゴーレムバイク』と言います。俺が作ったものですよ」
「まあ、あなたが作ったものなのですか?」
「ええ、それと売るのは構いませんがそうですね…金貨10枚でいかがでしょう」
お嬢様は、騎士様の方を見ると
「どうです?」
「範囲内です、明日のオークションに支障はございません」
「では、金貨10枚で買います。それでその『ゴーレムバイク』はどちらに?」
「宿の外にどうぞ、そこで出しますので」
俺たちは、宿の外へ移動する。
その間、お嬢様は少しウキウキが漏れていた。口がにやけ始めている。
宿の外に出て、俺はアイテムボックスから『ゴーレムバイク』を取り出す。
「おお、これが『ゴーレムバイク』か。これはすぐに走るのですか?」
「ええ、ここの窪みの所に魔石を…はめ込むと…」
俺はバイクにまたがり、キーを差し込む場所に魔石を差し込むと
『フォン』という音ともに、バイクのライトとエンジンが光り出した。
ライトは、前方を。エンジンは淡い赤色の光をそれぞれ出している。
「す、すごい…これが『ゴーレムバイク』……」
「あとはここを手前に回せば、走り出しますが…」
「お嬢様の前に、私が試してみよう…」
俺は、バイクから降りると騎士様がすぐにまたがる。
「ゆっくりとここを手前に回してください、ゆっくりと」
「う、うむ…」
騎士様は、俺の言うとおりにゆっくりと回しバイクが走り出す。
「おお!走り出したぞ!」
「ゆっくりとさらに回してください、もっと速く走りますから」
しかし、騎士様はハンドルから手を放しバイクを止めると
「お嬢様、これは練習が必要ですな。お屋敷の庭で練習するのがよろしいかと」
「……そうね、いったん屋敷に戻ります」
俺はバイクに近づき、魔石を外してバイクを止める。
「冒険者、これが金貨10枚だ」
俺に袋に入った金貨を、騎士様は渡してくる。
俺は袋を受け取ると、『ゴーレムバイク』を騎士様に渡す。
「何かあれば、『ナルバ村』の冒険者ギルドまで知らせてください」
「ん?お前は王都の冒険者ではないのか?」
「ええ、俺の名前は恭也。『ナルバ村』に住む冒険者です」
お嬢様は馬車の窓から俺を見ると、
「わかりました恭也、何かあれば『ナルバ村』の冒険者ギルドへ知らせを出します」
そして、騎士様が馬車に乗り去っていった。
「また、作るかなバイク……」
今回も読んでくれて感謝します。




