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魔法使いのおじさん  作者: 光晴さん
17/73

第17話 手続きの過程で

今回は短いです。




『ナルバ村』に帰る前に、俺は『商人ギルド』へ寄っていた。

1か月後のオークションに出品するための、手続きの確認のためだ。

いきなりオークション会場に持って行って、出品はできないだろう?



『商人ギルド』は商人たちが住みたい町で店を持つときに登録するギルドだ。

町には領主がいる。その領主の許可を得て店を構えることができるのだが、

ギルドは、領主への許可報告をしてくれるところ。


もし、ギルドを介さないで店を出そうと思うなら自力で領主とコネを作り

自力で出店許可をもらわないといけない。


『商人ギルド』とは、そんなめんどくさいことを代わりにやってくれるところと

覚えておけばいいだろう。もっと他にもしているけどね~




『商人ギルド』に入ると、1階はカウンターしかない。

2階へ上がる階段があり、2階は商談スペースが確保してあるそうだ。

俺がギルドに入って、どのカウンターで聞けばいいのか迷っていると


1人の女性が声をかけてくれた。

「お客様、どうされました?」

俺はその女性に、オークションのことを聞いてみた。


「あの、今度開かれる王都のオークションに出品したいのですが

出品のやり方がわからなくて…」

「それならば、5番の窓口で出品者登録してください。あとの詳しいことは窓口で」

「ありがとうございます」


俺は5番の窓口へ。5番の窓口には2人並んでいたのでその後ろへ並ぶ。



ほんの10分程度で、俺の順番になった。

「オークションへの出品登録、お願いします」

受付の女性は、笑顔で対応してくれる。


「はい、ではこちらの紙にお名前と出品予定品、できればその数を記入してください。

「はい、え~と……」

俺は紙に名前、出品予定品、その数3を記入。


受付嬢はその紙を受け取り、固まった。

……動かないな。俺は受付嬢に声をかける。

「あの、どうしましたか? おーい…」


「あ!い、いえ、大丈夫です。

お客様、出品予定品のゴーレム馬車というのは…本気ですか?」

「? ええ、本気ですよ。3台は多いですかね?」


「数ではありません、『異世界人が作った傑作』と言われているゴーレム馬車。

それを出品すれば、どんな値が付くか……それが3台?」

わなわなと震えている受付嬢が怖くなってきた俺は、


「あの、1台でも相当なお金になるんですか?」

俺の問いに、ハッと顔を向けて

「なります!何年か前に出品されたことがありましたが、

その時は金貨1000枚までいきましたから!」


「金貨1000枚!?」

日本の価値に換算して、1億円!

自動車1台が、1億円!!


……おかしい、とある国では普通に走っているのではないのか?

ジェシカさんは、珍しいものではないと言っていたが…

でも、買いたいものがあるしな…。うん、売ってしまおう!


「それでどうします?出品数、変えます?」

「う~~ん、持っていてもしょうがないんでその数で登録お願いします」

受付嬢は、ため息を吐くと


「わかりました、ではこの内容で登録しておきます。

では、こちらのカードを持って会場へ行きましたら案内係に見せれば

出品者控室へ案内してくれますので、あとは現地で聞いてください」


「わかりました」

俺は、金色のカードを受け取りアイテムボックスへ。

「それと、今から1か月後のオークションは5日間開催されます。

1日目が武器。2日目が防具。3日目が魔道具。4日目が大きい魔道具。

そして最終日の5日目が奴隷となります。


お客様は、3日目までに現地入りし4日目に会場入りしてください。

勿論、初日から参加しても構いませんがね」

受付嬢は、いい笑顔で説明をしてくれた。


「はい、ではこれで」

「ありがとうございました」

俺は『商人ギルド』を出ると、今度こそ村へ帰るのだった。



1か月後の王都で、何かが起こりそうだと楽しみにしながら俺は家で

ゴーレム馬車3台の製作と、ゴーレムバイクを試作していく。






お読みいただきありがとうございます。

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