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魔法使いのおじさん  作者: 光晴さん
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第10話 緊急依頼、終了

今回は少し短めです。



オーク3体を倒した俺たち冒険者は、

被害者の女性3人をどうするか話し合っていた。

本当なら、『ナルバ村』なり『ナルキド』の町へ連れて行くのがいいんだけど

今は、オーク討伐の真っ最中。


あと7体のオークと戦わないといけない。このまま連れて行くもの…

しかし、女性3人に聞いたところ一緒に連れて行ってほしいとのこと。


それと、自己紹介もしてもらった。

一番上の女性は、フレイヤさん。25歳。

『ナルキド』にある商会の娘さんで、

今はその商会の行商部門のトップだそうだ。


次のメイド姿の女性は、エイルさん。18歳。

フレイヤさんの妹さんで商会の服飾部門で働いている。

メイド服を着ていたのは、

着心地と改良できる点はないか着て確かめていたためだそうだ。

プロの魂を感じるな!


最後は、ランさん。14歳。

フレイヤさんとエイルさんの妹さんで、まだ成人してなかった。

この世界では16歳で成人とされていて、職についたりするのもその年齢から。

要するに、働くのも結婚するのも16歳になってからということ。


でも、大人びて見えるな。

そして3人は3姉妹。ランさんも将来は、実家の商会で働きたいとのこと。

えらいよな~、俺が14の頃って親に迷惑ばかりかけてな~。



で、今回馬車で『ナルバ村』の雑貨屋に用事があったらしいが

オークに襲われてそれどころではなかった。

護衛は一応町で雇ったのだが、オーク襲撃とともに町へ逃げたそうだ。

馬車をひいていた馬は、その護衛が乗っていったそうで3人とも怒っていた。



ギルド長とジェシカさんは、少し困っていたがジェシカさんと女性冒険者が

護衛について行くことで参加を許可された。

あと、町からくる冒険者と合流した後はそのままジェシカさんたちと

『ナルキド』の町へ行くことになったようだ。



そして、探査再開。

俺は魔法でオークの伊馬車を探査していると、2体引っかかった。

「ギルド長、この方角にオーク2体発見です」

「よし、全員で行くぞ!ジェシカ、3人を頼むぞ」

「お任せください!」


ギルド長と冒険者のほとんどが、2体いるオークに向かって突撃する。

「オーク2体発見!」

「魔法使い、動きを封じろ!」

「はい!【ガイアチェーン】」


土の鎖が2体のオークの足元から現れ、動きを封じていく。

オークが力任せに引き千切ろうと抵抗するが、土の鎖はびくともしない。

それどころか、余計に土の鎖がオークを締め上げていく。


「今だ!一斉攻撃!」

「「「わあぁあぁー!!」」」

冒険者たちが今回も一斉に攻撃していく。

動けないオークに突き刺さっていく武器。

この攻撃の仕方を、卑怯だと非難する冒険者はいない。


たとえ数が少なかろうともオークは、オークなのだ。

自分たちの力量ではかなわないことがわかっている魔物。

だからこそ、動きを封じ一気に倒す。この戦法しかなかったのだ。


オークは断末魔の叫びをあげて、その場に崩れ落ちた。

この戦いも勝利に終わった。だがあと5体のオークがいるはず。

俺たちは再び、残りのオークを探しながら

街道を『ナルキド』の町へと進んでいく。




街道を進むこと1時間ぐらいがたったころ、町からの街道に人影が見えた。

『ナルキド』からオークを追いかけてきた冒険者のようだ。



ようやく、町から来た冒険者と合流できた。

ギルド長との話し合いでわかったのが、追撃していた冒険者たちは

オーク5体を倒し、残りのオークを探していたそうだ。


俺たちがオーク5体を倒した事実を知ると、驚いていた。

そして、『ナルバ村』にも優秀な冒険者がいるんだなと

しきりに感心していた。

これには、ギルド長も複雑な心境なのだろうか、

苦笑いをしていたが他の冒険者たちは慣れたもので気にしていない。


しかし、これでオーク討伐依頼は終了だな。死人が出なくてよかったよ。

町から来た冒険者たちは馬車で来ているらしく、

3姉妹はその馬車に乗せてもらい町に帰るようだ。

ジェシカさんとギルド長が付き添っていくことになった。


「それじゃあ、ちゃんと村に帰れよ!」

ギルド長が、俺たち村の冒険者に怒鳴る。みんな苦笑いだ。



あと、倒れていた3姉妹の馬車は俺がもらった。

3姉妹が治癒魔法のお礼をと言ったので、倒れていた馬車をくれないかと言ったら

そんなものでよければとくれたのだ。

馬車を調べて、改造できるぞ!


「さあ、帰還しようぜ!」

冒険者の1人が上機嫌で叫ぶ。

今回のように緊急依頼が出ると犠牲者が何人か出るのが当たり前だったが、

今回は一人もいない。さらに村の冒険者でオーク5体討伐!


報酬がどれくらいになるか楽しみにしている者もいる。

とりあえず、俺にとっても今回の依頼はいろいろ勉強になったな。

さて、帰ろう。





読んでいただきありがとうございます。

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