ドキドキッ☆生徒会室 (2)
「撫子!なんで君もここにきたんだい?」
「だって雲雀と一緒にお昼ご飯を食べようとしたら彼女が生徒会に呼び出されて…。たとえお兄様でも私と雲雀の仲を邪魔する人は許しませんわ!」
撫子は私の手をギュッと握りながら鳳先輩をきつく睨んだ。なんだか、お兄様より私の方が彼女の中では格上になってきた気が…。まるで冷戦のように2人は睨み合う。この2人は置いておこう。
「あら!こないだの喧嘩少年じゃない?怪我は治った?」
「俺って生徒会では喧嘩少年って呼ばれているんですか?」
せめて苗字で呼んであげようよ…。
「こちら篠崎奏くん。私が連れてきました」
「よ…よろしく」
少し照れたように篠崎君はあいさつをする。こうしてみれば篠崎君も普通の少年なのに。
「それで、私になんのようですか?」
早く帰りたいんですけど。なんて言えないよね。
「お前高校どこいくの?」
御子柴先輩が聞いてきた。高校?なんだ至急って言うからもっと大切なことだと思ったじゃない。
朝日奈の高等部はなるべく行きたくない。では、この近くの高校は?鏡夜が通っている桜丘の高等部だろうか。
「桜丘…ですかね?」
「鏡夜と一緒!?あなたいいかげん弟離れしなさいよ!」
私の頭をお姉ちゃんが軽く叩く。そうだよね。最近ずっと鏡夜と一緒にいるから少し鏡夜から離れないと。受験勉強など一緒にしているけど勉強に飽きて、鏡夜にちょっかいをだし迷惑をかけるのはいつも私だ。
「でも…」
「ぐずぐずしない、あなたは朝日奈の高等部にそのままくる!試験もないし、これで決定よ!」
さすが、お節介お姉ちゃんだ。でもまあ、人に決めてもらわないと受験直前まで悩んでいただろう。すこしモヤモヤするけど…。
「わかったわよ…」
「やったね!ひーちゃんが高等部にくるよ!」
有栖川先輩が鳳先輩の肩を揺すって喜びをあらわしている。鳳先輩は迷惑そうだが、顔は嬉しそうだ。
「じゃあさ!ひーちゃんのお祝いにこれからお茶会始めようよ!」
「結城、たまにはいいこと言う」
「授業は大切だけど息抜きも大切だからね」
私達は午前で授業が終わりだからいい。お姉ちゃんを見たら、納得はしてないがまあいいだろうという顔をしていた。生徒会の人たちが授業をサボってもいいのだろうか?そんな視線を投げかけたら、鳳先輩が高等部も今日、午前で授業は終わりらしい。
「俺もまあいいけど」
「私も賛成よ」
撫子と篠崎君もいいそうだ。
「では、お茶会を始めましょうか!」
満面の笑みで桜花が言った。
それからのお茶会は大変だった。鳳先輩と篠崎君の争いが始まり、生徒会室が騒がしいと先生方から苦情が入った。そして日向先生が生徒会室に来て、それから私達は正座をさせられこっぴどく怒られた。
まあ、こんな騒がしい生徒会がだ、生徒からの人望は厚く頼りにされている。
こうして、私の騒がしくて楽しい一日は終わった。