第8話 圧倒的な力ってのは…
第8話 圧倒的な力ってのは…
次の日、俺と父上は第二王子がいる別邸へと向かった。
「はじめまして私がシトラス王国第二王子ラリー・シトラスだ。君の噂は聴いているよ神童だとね」
「ラリー殿下にそう言っていただけるとは恐縮です」
ラリー第二王子は15歳程の整った容姿をした少年だった。輝く金色の髪、燃えるような赤い瞳全てが完璧だった。
「今回の件はこの国の未来にとって極めて重要です。もう父上に王として君臨する資格はありません、ですがあの人は魔法使いとしての腕は一流です。どうか力を貸してもらいたい」
覚悟を決めた目でラリー殿下は俺を見てきた、良い目をしているな。
「元よりそのつもりです。私にできる限りのことをさせていただきます」
「無事顔合わせも済んだところでそれぞれの役割を教える。まずはラリー殿下、私と共に王の元へ向かい直接沙汰を下していただく。次にリュゼル第一王子であるサリウス殿下とその他の兵を抑えてもらいたい。」
サリウス殿下か、ラリー殿下ほどじゃないにしろ魔法が得意でさらには剣の腕だけなら王国最強との噂もある。だが色々と問題行動が多く貴族からの印象は悪い。
「その他の兵の中には騎士団長殿もいるのでしょう?抑えろと言えば抑えますが。手加減が面倒ですね」
「一応この国の兵は一般兵であってもかなりの手練れなんだがな。一般兵は兎も角、騎士団長と第一王子だけは生かしておけまだ使い道がある」
そうして反乱についての何日にもわたって進め会議を進めやがて決行日当日となった。
「審判の日だ!愚かなる王に鉄槌を下すぞ!皆の衆突撃ぃ!」
父上がそう言い終えた瞬間歓声が響き渡り兵たちが突撃していく。それを見つつ魔力探知を行い目的の人物を探し出す。
居たな、じゃあさっそく確保しますか。
「食い止めろ!この程度の雑兵に遅れを取ることはゆるさぬぞ!」
軍勢の前線で大剣を振り回し暴れている男がいた。あいつがシトラス王国騎士団長ケリヌ・サーガ。ゲームでは名前しか出てこなかったが一応この国の騎士団の団長を任されている。
あの大剣が厄介だな魔力で強化しても下手したら真っ二つにされかねん。
「闇沼」
彼の足元に黒い闇の沼を作り出し動きを妨害する。動きが鈍った瞬間に強力な雷の魔法『雷槍・闇』を放ち気絶状態にする。
上手くいったな、そう安心するのもつかの間後ろに気配を感じとっさに腕で受け止める。
「ほう?俺の剣を防ぐたぁやるじゃねぇか。しかもケリヌも戦闘不能にしている、お前かなりの手練だな?」
「まぁな、大人しく拘束されるわけ無いよな?」
傷を回復しつつ僅かな可能性にかけそう尋ねる。
「冗談抜かせ王座は私の物だ、あいつには渡さん。邪魔立てする者は誰であろうとたたっ斬ってやる」
「そうかいじゃあ気絶してもらうよ、『黒槍』」
槍を生み出しサリウスへ向け放出する、それらをいなしていくが数の暴力で押し切られやりが彼の体中に突き刺さる。
「ガハッ!クソが」
血反吐を吐きながらそう言い残して彼は気絶した。やれやれ口の悪い王子様だよ。




