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第3話  人の第一印象の8割は見た目で決まってしまう

   第3話  人の第一印象の8割は見た目で決まってしまう


詰所の中に入るっていくと入ってすぐの場所にある部屋に案内された。 


「只今、騎士団長を連れてまいりますのでこちらでお待ち下さい」


通された部屋の椅子に座りしばらく待っていると深刻な顔をした50代ほどの騎士が入ってきた。


「救援要請に応じて頂き感謝致します、リュゼル殿」


「気にしないで下さい他領とは言え国民が苦しむのは見たくないんでね」


「感謝する、領主様は多忙であり今回の件に対しては私が全権を任せられている」


「分かった、それで状況は?」


「カーヴェル騎士団員総出で警戒に当たっていますが、地方の方までは兵を回せていません」


「分かった、我らの兵をここと各村へと派遣する、俺は最前線に向かうからその分の兵を別の村の防衛にあててくれ」


「侯爵家の御子息が直々に向かうなど向かうなど危険すぎます!」


「大丈夫だ優秀な護衛もいるしな」


「リュゼル様は命に変えてもお守りします」


「それが私達の使命なので」


「分かりました、ですが押し切られると思ったらすぐに撤退して下さい。」


「分かったよ」


VCS20では完全ランダムで魔物・魔獣が大量発生するイベントであるスタンピードがあった、このイベントはプレイヤーの間では経験値が大量に稼げる良イベントとして好まれていた。出てくる敵もプレイヤーより少し高くなるよう設定されており難易度自体も高くなかった事を覚えている。



「今から俺達は最前線の町に向かいます、領主様によろしくお伝え下さい」


「くれぐれもお気をつけ下さい」


そうして俺達はカーヴェル子爵領最前線の町でもありVCS20の主人公が居る町チェリンへと向かった。馬車を数時間走らせていると先の方に町が見えてきた。目を凝らすとところどころで火が上がっているように見える。


「俺は先に行くあとから付いてこい」


 従者の2人にそう言って馬車を飛び出し、身体強化をして思い切り走り出す。走りながら詠唱を唱え魔法を放つ。


「黒き雨よ槍となり敵を貫け『黒槍雨』」


闇属性の魔力を水属性に寄せ雨のように槍を降らせる、魔物はそのまま貫き町民には雨となるよう調節をしつつ魔力で作った剣で魔物を倒していく。すると遠くの方から悲鳴が聞こえてきたのですぐに悲鳴が聞こえた方に駆けつける、そこでは巨大なオークらしき魔物が一組の親子を襲おうとしていた。「風に紛れし獣よ我が敵を切り裂け!『鎌鼬・黒』」

闇の魔力で産み出した鎌鼬がオークの体を切り刻むのを見届けるとその親子のもとへ向かった。


「お怪我はありませんか?」


「はい、大丈夫です。それであなたはどちら様でしょうか?」


「私は、リュゼル・グレイ。セガルド侯爵の嫡男です」


「貴族様!?これは失礼致しました!」


「俺はまだ爵位を継いでないですしそこまで気にしなくていいですよ」


 そんな会話をしている間も槍の雨は振り続け徐々に町中の魔物は少なくなってきている。仕上げはあれだな。


「魂装顕現『理之書(ヴェリタス)』」


正直最初から使ったほうがてっとりばやかったんだが恩を売っておくに越したことないからな、理之書それは理を変えることができる魂装顕現。人は空を飛べないと言う理や勇者の剣である聖剣勇者にしか扱えないと言った理を思いのままに変える全てを変えることができる。


今から書き換えるのは正確には理ではなく〇〇が起こったと言った事実だが問題はないはずだ、意識を眼の前の本に集中させるすると本に文字が浮かんできた、そこには『新世界歴2000年カーヴェル子爵領は魔物のスタンピードによって壊滅的な被害を受け領民の4割が命を落とす』と書かれていた。


その文字を消し書き換える『小規模のスタンピードが発生し多少の被害が建物にはあったが死者は出なかった』に変えると光が輝き天に散っていく、魔力がごっそり減るのを感じて思わず座り込む。すると同い年ぐらいの少年、いや原作の主人公アッシュが心配そうに声をかけてきた。


「リュゼル様?大丈夫ですか?」


「少し魔力を使いすぎただけだ心配しなくていいぞところで君は?」


「そうですか、なら良かったです。僕はアッシュと言います、1つお聞きしたいんですがさっきのあれは一体何だったんですか?風属性の魔法っぽかったけれど色が黒でしたし」


「あれは俺の適性属性である闇属性魔法だな、この属性は魔力の質を他の属性に寄せれるんだよだから鍛えさえすれば実質全属性を使えるんだ。最もこの事は闇属性の適性持ちが少ない上に忌避されているからあまり知られてないがな」



「いきなりで申し訳ないんですが鍛えてもらえませんか?あなたみたいに戦えるようになりたいんです」


「分かった、できる限りのことはしよう。ただし俺達は師弟関係ではなく対等な関係、互いに鍛え会う仲間それでいいか?」


「はい!ありがとうございます!」


とりあえずこれで敵対ルートは一旦回避できたはずだ。まぁ油断はできないが。いきなりの実践だったが、魔法の方も問題なさそうだし暫くの間は魔力ポーションで魂装顕現で使用した魔力を補填するか、このスタンピードでレベルもそれなりに上がったし上々だな。


「リュゼル様ご無事でしたか」


「あぁ、怪我1つないよすまんないきなり飛び出して」


「ご無事で何よりです、それとスタンピードの魔物の殲滅を確認恐らくは収まったと思われます」


「シオンはカーヴェル子爵へリュゼル・グレイが話をしたいと言っているという旨の連絡をしてくれそれとミリアはこの親子を馬車へ連れて行ってくれ」


「御意」


「承りました、馬車はこの先です。ついてきて下さい」


「リュゼル様、私たちをどうなさるおつもりですか?」


「なにスタンピードが収まったとは言えこの状況だ、アッシュを鍛えるついでに我が領へ来てもらおうと思ってな。どうだ?」


「ありがたい申し出です、受けさせていただいても宜しいでしょうか?」


「もちろんだ、ミリア2人のことは任せたぞ。シオン連絡が取れたらそこの宿に来て来てくれ少し休んでくる」


そう言い残し比較的形の残っている宿へと足を進めていく宿へとは入り誰もいない受付に数枚の銀貨を置き部屋に入り、ベッドに横になり目を閉じてこれからのことを考える。あとはこの2年でどれだけ強くなれるかが勝負だ生き残って願わくばあの子とそう思いながら眠りにで落ちていった





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