第九十三章:オートマトンナイトの時代遅れな使命
カラン——
相談所のドアが開く——いや、軋むような金属音とともに押し開かれた。
「……ここが仕事を探せる場所か?」
誠が顔を上げると、機械の体を持つ騎士が立っていた。錆びついた装甲、ギアの隙間から漏れる蒸気、赤く光る瞳。 彼はまるで、過去の戦場から取り残されたかのようだった。
れながノートを開く。
「……オートマトンナイトですね?」
「ああ。」
「お名前は?」
「バルディウスだ。」
「バルディウスさんですね。それで、本日はどんなご相談でしょう?」
バルディウスはギアが軋む音を響かせながら、腕をゆっくりと動かした。
「……私は戦うために作られた。」
誠とれなが顔を見合わせる。
「戦うために?」
「ああ……かつて私は、戦場を駆け、剣を振るい、王を守る騎士だった。しかし、時代が変わり、戦争はなくなり、私の存在価値は消えた。私の使命は終わったのか? それとも、新たな役割があるのか?」
れなが頷く。
「つまり、戦闘用の体を活かせる仕事を探しているってことですね?」
「ああ。しかし、そんなものがあるのか?」
誠がニヤリと笑った。
「あるじゃねぇか、ぴったりの仕事が!」
バルディウスが興味を示すように、赤い瞳を光らせた。
「……何だ?」
「ロボット研究のテストモデルになれ!」
バルディウスの瞳がわずかに揺れた。
「ロボット研究?」
れなが頷く。
「バルディウスさんの機械の体や戦闘用のギアは、現代のロボット開発において貴重な研究素材よ! あなたの構造を解析すれば、未来のアンドロイド技術の発展につながるはず!」
誠がさらに補足する。
「最近は、AI技術やヒューマノイドロボットの進化が進んでるしな。お前がやれば、『自律型騎士ロボット』として、次世代技術の基盤を築くことになるぞ!」
バルディウスはしばらく考え込んだ。そして、ゆっくりと拳を握りしめ、蒸気を吐き出した。
「……なるほど、それは確かに私にしかできない仕事かもしれんな。」
そして、鋼鉄の手で胸を叩き、誓うように言った。
「よし、私はロボット研究のテストモデルになる!」
結果:オートマトンナイトの新たな道
数ヶ月後——
バルディウスは、「オートマトン・プロジェクト」に参加し、未来のAIロボット技術の発展に貢献する存在となった。
彼のデータは「古代と未来をつなぐ技術の架け橋」として評価され、研究機関や技術者たちからの注目を集めることとなった。
「私の使命は、ただの戦闘ではなかった。今は、未来を創るためにある。」
届いた手紙には、そんな言葉が書かれていた。
「さて、次はどんなモンスターが来るかな?」
相談所のドアが、再び静かに開かれる——。★




