表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
モンスターキャリア相談所-キャリコンにお任せ♪-  作者: 乾為天女


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

92/107

第九十二章:巨大カニの仕事探し

 カラン——

 相談所のドアが開いた。

 ……が、それをくぐることはできなかった。

「……ここが仕事を探せる場所か?」

 低く響く、どこか甲殻がこすれるような音の声。

 誠が顔を上げると、ドアの外には巨大なカニがいた。赤黒い甲羅を持ち、鋭いハサミをカチカチと鳴らしながら、入り口からこちらを覗き込んでいる。

 れながノートを開く。

  「……巨大カニですね?」

「そうだ。」

「お名前は?」

「クラウストだ。」

「クラウストさんですね。それで、本日はどんなご相談でしょう?」

 クラウストはハサミをゆっくりと動かしながら、少し困ったように言った。

「……俺は、大きすぎる。」

 誠とれなが顔を見合わせる。

「大きすぎる?」

「ああ……普通のカニなら水族館や飲食店で需要があるらしいが、俺はデカすぎてどこにも収まらない。 漁師たちも、『こんなの漁船に乗らねぇよ!』って困惑する始末だ。」

 クラウストは大きなハサミをカチカチと鳴らしながら、ため息をついた。

「俺はこのまま、ただ海を彷徨うしかないのか? それとも、この巨体を活かせる道があるのか?」

 れなが頷く。

「つまり、大きすぎる体を活かせる仕事を探しているってことですね?」

「ああ。しかし、そんなものがあるのか?」

 誠がニヤリと笑った。

「あるじゃねぇか、ぴったりの仕事が!」

 クラウストが興味を示すように、ハサミを動かした。

「……何だ?」

「海底清掃の仕事をしろ!」

 クラウストの目が丸くなる。

「海底清掃?」

 れなが頷く。

「クラウストさんの巨大な体と頑丈なハサミを活かせば、海のゴミを回収する清掃活動にぴったり! 特に、大型の廃棄物や沈没船の残骸を撤去する作業では、人間のダイバーでは限界があるから、あなたの力が必要よ!」

 誠がさらに補足する。

「最近は、海洋汚染の問題が深刻になってるしな。お前がやれば、『海の守護者』として環境保護団体や海洋学者からめちゃくちゃ感謝されるぞ!」

 クラウストはしばらく考え込んだ。そして、ゆっくりとハサミを鳴らし、満足そうにうなずいた。

「……なるほど、それは確かに俺にしかできない仕事かもしれんな。」

 そして、力強く甲殻を叩いた。

「よし、俺は海底清掃の仕事をする!」

 結果:巨大カニの新たな道

 数ヶ月後——

 クラウストは、「クラブ・オーシャンクリーン」という海洋清掃チームを立ち上げ、海底のゴミを撤去する仕事を始めた。

 彼の活動は「海の掃除屋」として話題になり、多くの環境保護団体や研究機関が彼の協力を求めるようになった。

「俺の巨体は、ただの厄介なものじゃなかった。今は、海を守るためにある。」

 届いた手紙には、そんな言葉が書かれていた。

「さて、次はどんなモンスターが来るかな?」

 相談所のドアが、再び静かに開かれる——。★


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ