表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
モンスターキャリア相談所-キャリコンにお任せ♪-  作者: 乾為天女


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

70/107

第七十章:シードラゴンの孤独な海

 カラン——

 相談所のドアが開いた瞬間、ひんやりとした潮の香りが流れ込んだ。

「……ここが仕事を探せる場所か?」

 静かで深みのある声。

 誠が顔を上げると、そこには青緑色の鱗をまとい、しなやかなヒレを持つ龍が立っていた。

 れながノートを開く。

  「……シードラゴンですね?」

「ああ。」

「お名前は?」

「タイダルだ。」

「タイダルさんですね。それで、本日はどんなご相談でしょう?」

 タイダルはゆっくりと首を振り、ため息をついた。

「……俺は、海に住んでいる。だが、それが故に、誰とも関われない。」

 誠とれなが顔を見合わせる。

「関われない?」

「ああ……海の中では、俺の力は絶大だ。波を操り、嵐を呼び、潮の流れを読むことができる。だが、人間社会では、俺の力は何の役にも立たない。俺はただ、果てしない海の中で孤独に生きるしかないのか?」

 タイダルは悲しそうに、尾をゆるく揺らした。

「俺はこのまま、誰とも関わらずに生きるしかないのか? それとも、俺にもできることがあるのか?」

 れなが頷く。

「つまり、海の特性を活かしながら、人々と関われる仕事を探しているってことですね?」

「ああ。しかし、そんなものがあるのか?」

 誠がニヤリと笑った。

「あるじゃねぇか、ぴったりの仕事が!」

 タイダルが興味を示すように顔を上げる。

「……何だ?」

「ダイビングガイドになれ!」

 タイダルの目がわずかに輝く。

「ダイビング?」

 れなが頷く。

「タイダルさんの海に関する知識と、水中での優れた能力があれば、ダイバーたちの最高の案内人になれるわ! 安全なルートを知っているし、未知の海域を探検するにはぴったりよ!」

 誠がさらに補足する。

「最近は『海洋観光』や『エコツーリズム』が流行ってるしな。お前がダイビングガイドになれば、世界中の人間が安全に海を楽しめるようになるだろ!」

 タイダルはしばらく考え込んだ。そして、ゆっくりと笑みを浮かべた。

「……なるほど、それは確かに俺にしかできない仕事かもしれんな。」

 そして、力強く頷く。

「よし、俺はダイビングガイドになる!」

 結果:シードラゴンの新たな道

 数ヶ月後——

 タイダルは、「タイダル・オーシャンツアーズ」を設立し、世界中のダイバーたちを案内する仕事を始めた。

 彼のガイドは「海の声を聞く者」として人気になり、彼が案内するダイビングスポットは世界中のダイバーたちに愛されるようになった。

「俺の力は、ただ海を漂うためのものじゃなかった。今は、人々に海の美しさを伝えるためにある。」

 届いた手紙には、そんな言葉が書かれていた。

「さて、次はどんなモンスターが来るかな?」

 相談所のドアが、再び静かに開かれる——。★


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ