表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
モンスターキャリア相談所-キャリコンにお任せ♪-  作者: 乾為天女


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

64/107

第六十四章:フロストタイタンの溶けゆく居場所

 カラン——

 相談所のドアが開いた瞬間、ひやりとした冷気が流れ込んできた。まるで氷の洞窟に迷い込んだような感覚だった。

「……ここが仕事を探せる場所か?」

 低く響く、重々しい声。

 誠が顔を上げると、そこには全身を氷で覆った巨人が立っていた。

 れながノートを開く。

  「……フロストタイタンですね?」

「ああ。」

「お名前は?」

「グレイヴだ。」

「グレイヴさんですね。それで、本日はどんなご相談でしょう?」

 グレイヴは大きな氷の拳をゆっくりと握りしめながら、ため息をついた。

「……俺の住む場所がなくなりつつある。」

 誠とれなが顔を見合わせる。

「なくなってる?」

「ああ……俺は極寒の地で生きる者だった。だが、最近は地球が温暖化し、氷がどんどん溶けている。 俺が歩いた大地は崩れ、昔の仲間たちも次々と姿を消している。」

 グレイヴは氷の肩を落とす。

「俺はただ、寒冷地で生きていくだけの存在だった。だが、このままでは俺の役割は消え去ってしまう……。俺に何か、できることはないのか?」

 れなが頷く。

「つまり、氷や寒冷地の知識を活かしながら、新しい役割を見つけたいってことですね?」

「ああ。しかし、そんな仕事があるのか?」

 誠がニヤリと笑った。

「あるじゃねぇか、ぴったりの仕事が!」

 グレイヴが興味を示すように顔を上げる。

「……何だ?」

「環境研究者になれ!」

 グレイヴの冷たい瞳がわずかに光る。

「環境研究者……?」

 れなが頷く。

「グレイヴさんのような存在なら、氷河や気候変動の研究に貢献できるはず。 近年、地球の気候変動を研究する科学者たちが増えているわ。あなたの知識や経験を伝えることができれば、環境保護に大きく役立つはずよ!」

 誠がさらに補足する。

「最近は『地球を冷やすための技術』とかも研究されてるしな。お前の力を使えば、新しい冷却技術や環境対策の開発にも役立てられるだろ!」

 グレイヴはしばらく考え込んだ。そして、ゆっくりと笑みを浮かべた。

「……なるほど、それは確かに俺にしかできない仕事かもしれんな。」

 そして、力強く頷く。

「よし、俺は環境研究者になる!」

 結果:フロストタイタンの新たな道

 数ヶ月後——

 グレイヴは、「フロスト・ガーディアンズ」という環境研究チームに加わり、極地の保護活動に従事するようになった。

 彼の知識とデータは「氷河の語り部」として注目され、多くの科学者が彼の知見を元に研究を進めるようになった。

「俺の存在は、ただ寒冷地を歩くだけのものではなかった。今は、地球を守るために生きている。」

 届いた手紙には、そんな言葉が書かれていた。

「さて、次はどんなモンスターが来るかな?」

 相談所のドアが、再び静かに開かれる——。★


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ