表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
モンスターキャリア相談所-キャリコンにお任せ♪-  作者: 乾為天女


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

56/107

第五十六章:天狗の高すぎるプライド

 カラン——

 ドアが勢いよく開いた。

「フン、ここが転職相談所か。ずいぶん俗っぽい場所だな。」

 響く鼻息とともに、風が室内を舞う。

 誠が顔を上げると、そこには赤い顔に鋭い目つき、長い鼻を持つ天狗が腕を組んで立っていた。

 れながノートを開く。

  「……天狗ですね?」

「そうだ。」

「お名前は?」

「カゼハヤだ。」

「カゼハヤさんですね。それで、本日はどんなご相談でしょう?」

 カゼハヤは腕を組み直し、少し不機嫌そうに言った。

「……俺は、この世の堕落ぶりに嫌気が差している。」

 誠とれなが顔を見合わせる。

「堕落?」

「ああ。昔の人間たちは、俺たち天狗の武術を尊敬し、剣術や精神修行に励んでいた。 だが今はどうだ? 軟弱な連中がスマホばかりいじり、まともに竹刀すら握れん!」

 カゼハヤはドンと足を踏み鳴らす。

「そんな世界で俺が何を教えられる? 俺の技は無意味になってしまったのか?」

 れなが頷く。

「つまり、自分の武術や誇りを活かしつつ、現代社会でも意味のある仕事を探しているってことですね?」

「ああ。しかし、俺にできることがあるのか?」

 誠がニヤリと笑った。

「あるじゃねぇか、ぴったりの仕事が!」

 カゼハヤが興味を示すように顔を上げる。

「……何だ?」

「武道の道場を開け!」

 カゼハヤの目が鋭く光る。

「道場……?」

 れなが頷く。

「カゼハヤさんの技を活かすなら、武道の道場を開いて、現代の人間たちに本物の武術を教えるのがいいんじゃない? 精神修行も含めて指導すれば、真剣に学びたい人たちが集まるはずよ!」

 誠がさらに補足する。

「最近、日本の伝統武術を学びたいって外国人も多いし、武道の精神をビジネスに活かす企業研修も人気らしいぞ! お前の指導があれば、世界中の人間が本物の強さを学びに来るだろ!」

 カゼハヤはしばらく考え込んだ。そして、口元に薄く笑みを浮かべた。

「……なるほど、それは確かに俺にしかできない仕事かもしれんな。」

 そして、力強く頷く。

「よし、俺は武道の道場を開く!」

 結果:天狗の新たな道

 数ヶ月後——

 カゼハヤは、「天狗流武道道場」を開設。

 厳格な指導と精神修行を組み合わせた道場は、世界中の武道愛好者に大人気となり、「最も厳しく、最も誇り高い道場」として評判になった。

「俺の技は、ただの昔話じゃなかった。今は、この時代の戦士を鍛えている。」

 届いた手紙には、そんな言葉が書かれていた。

「さて、次はどんなモンスターが来るかな?」

 相談所のドアが、再び強い風とともに開かれる——。★

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ