表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
モンスターキャリア相談所-キャリコンにお任せ♪-  作者: 乾為天女


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

24/107

第二十四章:ガルーダの空を飛ぶだけの悩み

 カラン——

 ドアが開くと、風がふわりと舞い込んできた。

「ここが、モンスターの転職相談所か?」

 澄んだ声が響くと、ふわりと軽やかに室内へ降り立つ影があった。

 入ってきたのは、ガルーダだった。

  しなやかな翼を持ち、空気の流れに乗るような優雅な動き。しかし、その表情にはどこか迷いが浮かんでいる。

「おお、ガルーダか!」

  誠が椅子に座ったまま、まじまじと見上げる。

 れながノートを開く。

  「お名前は?」

「ヴィシュラだ。」

「ヴィシュラさんですね。それで、本日はどんなご相談でしょう?」

 ヴィシュラは羽を軽くはためかせながら、ため息をつく。

「……俺、飛ぶことしかできないんだ。」

 誠とれなが顔を見合わせる。

「飛ぶことしか……?」

「そうだ。ガルーダは空を飛ぶことができる。どこへでも行けるし、速さもある。でも、それだけなんだ。空を飛べるだけで、他に何のスキルもない。」

 ヴィシュラは少し俯く。

「俺は、何かに役立ちたいんだ。でも、飛ぶこと以外に何もできない奴に、仕事なんてあるのか……?」

 れなが静かに頷く。

「つまり、飛ぶ能力を活かせる仕事を探しているってことですね?」

「ああ。でも、ただ飛ぶだけじゃ、何の意味もない。」

 誠がニヤリと笑った。

「あるじゃねぇか、ぴったりの仕事が!」

 ヴィシュラが驚いたように顔を上げる。

「……何だ?」

「空撮カメラマンになれ!」

 ヴィシュラの目が一瞬大きく見開かれる。

「空撮?」

 れなが頷く。

「最近、ドローンによる撮影が流行ってるでしょ? でも、ドローンにはバッテリーの制限があるし、風に流されやすい。だけど、ヴィシュラさんならどんな環境でも安定して撮影できるんじゃない?」

 誠がさらに補足する。

「しかも、お前みたいに速くて自由に飛べるやつなら、どんなアングルでも撮影可能だ! まさに、人間のカメラマンには絶対できない映像が撮れる!」

 ヴィシュラはしばらく考え込んだ。そして、ゆっくりと笑みを浮かべた。

「……なるほど、それは面白い。」

 そして、力強く頷く。

「よし、俺は空撮カメラマンの道を進んでみる!」

 結果:ガルーダの新たな道

 数ヶ月後——

 ヴィシュラは、空撮カメラマンとして成功を収めた。

 その圧倒的な飛行能力を活かし、映画やドキュメンタリーの空撮を担当。彼の撮るダイナミックな映像は世界中の映像監督から高く評価されている。

「俺は、飛ぶだけの存在じゃなかった。今は、この翼で世界を映し出している。」

 届いた手紙には、そんな言葉が書かれていた。

「さて、次はどんなモンスターが来るかな?」

 相談所のドアが、再び開かれる——。★


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ