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駐在さんだよ、石川さん!  作者: エンタープライズ窪
7/10

仲介役だよ、石川さん!

 俺は駐在所の前で騒ぐ声によって叩き起こされた。


 せっかく美女とお付き合いできる夢を見ていたというのに。


「何だよこんな朝っぱらから! シバくぞ!」


 俺は、声の主を怒鳴りつけてやろうと外に飛び出す。

 そして、驚愕の光景を目にした。


「ナメやがってクソ女共! マジで殺すぞ!」


「うわー、殺すだって! マジで草なんだけど。ないわー!」


 鈴村率いる暴走族とJK2人組が言い争っていた。


「ちょっと下手に出ればいい気になりやがって! よっしゃ、放課後学校裏来いや! ぶっ潰してやらあ!」


「あー、言ったね! いいよ、ツイッターに顔晒してやるから! 覚悟しときな!」


「ストーップ!」


 俺は暴走族と女子達の間にスライディングで割り込む。


「あ、イシカワじゃん。聞いてよ! 男子がさぁ!」


「うるせえ! 聞けよマッポ! 女子共が……!」


「えーい、やかましい! 何やってんだお前ら!」


「喧嘩だよ喧嘩! こいつら、俺達のことをクソダセェって笑ってきやがってよ!」


「はぁ⁉︎ ダサいじゃん! あんたらも腐女子キモいとか言ったくせに!」


 こりゃ、だるい。


 このままだとしばらくうるさそうだ。


「んじゃ、俺が仲介役になってやる」


「……は?」


「……へ?」


 俺は腕まくりすると、鈴村と坂尾を引き寄せる。


「喧嘩両成敗ってことで、2人とも殴る」


「「……はぁ⁉︎」」


 抵抗する2人だったが、俺は容赦なく拳を振り上げ……。


「ごめんなさい! 仲直りするから許してください!」

「本当にやめてよ! もう騒がないから!」


「ならばよし。ほら、解散だ解散」


 こうして、俺の見事(?)な仲介のお陰で事態は解決したのだった。


 この後坂尾と駒居にはツイッターにこのことを晒され、上からこっぴどく叱られる羽目になったのは、別のお話。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 最新話まで読ませていただきました。 皆さんキャラが立っているので、イメージが非常にしやすく、面白かったです。 複数連載されているとのことでしたので、大変だとは思いますが、次話も楽しみにして…
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