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33:話題の冒険者

着やせするタイプだったのか、ミーヤさんの胸は大きかった。フレンさんよりもある気がする。


それより、いくらリゾート地とはいえ、今日会ったばかりの中年男の前でそんな恰好になるだろうか?

恋愛離れなんて言葉を聞くし、お互い異性を意識し合わないのが普通なのか?

であるなら、ガン見なんてもっての他だ。そうでなくてもダメだけど。


しかし、目の前にそんなものがあっては、目をどこに置いたらよいのかわからない。

テーブルを見ているようで、気が付けば胸に目が行ってしまう。


「ハリネさん、私の胸が気になりますか?」


ミーヤさんがそう言って、グッと寄せてみせる。


「い、いや…」


図星だし、わざとやっていると思うと、何も返せない。


「それなら、触ってもいいんですよ?」


ミーヤさんはふらっと立ち上がると、俺の横に座り、体重を預けてくる。


からかってきている。

そうは思うが、俺の腕に触れているミーヤさんの肌が、俺の判断力を奪っていく。


「ゴルデさん、ミーヤさんはいつもこんな感じなの?」


ゴルデさんはこくりと頷く。


えっ?そうなの?それで終わり?

恋人同士でなくても、同じパーティーなら思うところないの?止めたりしないの?


「ハリネさんからしたら、私たちはまだ子供かもしれませんけれど、よかったらこのまま、楽しみませんか?」


うっとりとした顔でミーヤはそう囁くと、手を俺の胸に置いて、俺を寝かせるように軽く押す。

が、さすがに抵抗する力はまだ残っている。

俺はこのまま倒れたい欲望に打ち勝ち、座った姿勢を保つ。


「んー…」


それに対して、ミーヤさんが少し不満そうな態度をとる。


「ゴルデも、いつまでもすましていないで、一緒にハリネさんを説得しようよ」


…はっ?

ゴルデさんも?一緒に?


ゴルデさんは持っていたグラスを置くと、テーブルをどかして俺の前に立つ。


…へっ?

そのままどうする気なの?


ゴルデさんが俺の両肩に手をかけると、体重をかけて俺を強引に押し倒した。


生まれて初めて男に押し倒される。

本来なら本能的に嫌悪するはずだと思うのだが、あまりに美形なので脳が混乱する。

閉じた口、高い鼻、大きな目。

筋肉質ではあるが、細めの体に色気すら感じてしまう。


「な、なに?マジなの?」


「ハリネさん、よく思い出してください。私はずっと"私たち"って言ってましたからね」


ゴルデさんの後ろで、ミーヤさんが不敵に笑っている。

いやいや、そんなこと気にするわけないじゃないか。


「私たち二人とも、年上男性と乱交するのが好きなんです」


ミーヤさんが俺の横に寝そべる。


「安心してください。最初は戸惑うかもしれませんけど、みんな最後は受け入れてましたよ」


やばい状況なのはわかっているのに、酔いと色香で頭がぐるぐるする。


ミーヤさんが手で俺の顔を横へ向けると、そのままキスをしてきた。

閉じていた俺の口が、ミーヤさんの舌でこじ開けられる。

それをうっかり受け入れていると、首筋にも似たような感覚がくる。

ゴルデさんが俺の首を舐めながら、だんだん顔に近づいてくる。

しかも、手が俺の股間の方へ這っていき、ズボンの上から撫でてくる。


ミーヤさんが俺の唇を離すと、今度はすかさずゴルデさんが俺の唇に吸い付く。


もうダメだ。

相手が男だとわかっているのに、ミーヤさんのように気持ち良さは感じていないのに、

ただ、なぜか嫌だとは思えず抵抗できなかった。


薬でも入れられたか?とも思ったのだが。酔っていなくても断れたかどうかわからない。

体を好きなように弄ばれているのに、頭はさっぱりしたもので、そんなことを考えていた。


「ハリネさん」


ミーヤさんの声がする。


「どっちからがいいですか?」


俺はなんて答えたか、覚えていない。


…。

……。

………。


朝日が目に入り、俺は目を覚ました。

強いお酒を飲んだせいか、頭が少し痛い。


俺の横には、全裸の女と、全裸の男が、それぞれ俺の方を向いて寝ている。

夢であってほしかった。

たしかに3人以上でっていうのは妄想したことあるけど、現実ってこんな感じなの?

ただ、何度か絶頂を迎えているので、結局受け入れて楽しんでしまったのは事実だった。


できれば何も考えたくない。

こんなこと、フレンさん達に知られたら…。


コンコン


胃の中の物を全部吐き出すかと思うくらいびっくりした。


「ハリネー、ごはん食べにいこー」


思った通り、ウパの声がする。


その声を聞いて、横の二人も目を覚ました。


「あっ、おはよう」


ミーヤさんはごく普通に起き上がって来る。


「あ、あの、お願いがあります」


俺は掛布団を握って、神妙に言った。


「まず俺が出ていくので、しばらく様子を見てから、自分たちの部屋へ戻ってくれませんか?

あとできれば、このことは俺のパーティーには内密に…」


もうなんか、脅されたら逆らえないような状況である。


「オーケー」


ミーヤーさんは指で丸を作る。


「ほ…本当に?」


「あぁ」


「うわあ!」


ゴルデさんの言葉を初めて聞いて驚く。

今まで喘ぎ声しか聞いていなかったとか、俺の中で何かが壊れそうだった。


俺は、さっと身なりを整えると、ミーヤさん達にもう一度お願いをして、外に出た。

小さくドアを開き、すぐに閉める。


「お、おはよう。ウパ、フレンさん」


「おはよー」


「どうしたの?体調悪そうだけど?」


「ご、ごめん。昨日はちょっと一人で強めの酒を飲んでしまって」


「もうー、気を付けてよ。ただでさえ昨日はウパがあなたに会えなくてしょげていたのに」


「…!フレン!」


暴露されて恥ずかしかったのか、ウパがフレンさんに抗議の目を向ける。


ドアの向こうからは気配を感じない。

ミーヤさん達は本当に約束を守ってくれるようだ。


本当になんだったのだろうか?

噂の美形冒険者が、実は変態コンビだったとは。

この事を知っている人は、いったいどのくらいいるのだろう?

…襲われた人数か。

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