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とある薬師の受難  作者: 散歩道
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騒動の発端その理由とは・・・。

ここ二日ほど多忙で投稿できず申し訳ありません。

前回の続きとなります。

腕の治療を終えその後のお話となります。

「ジンタ殿この度の事は誠にありがとうございます。

里に緑が戻り少しずつですが、元通りの里になるよう我々も努力していく所存にございます。」


「ん~。あ~、そんなに気にしなくても構わないんだが・・・・。

しかし、お二人ともボロボロでかたや部位欠損まで起こす大怪我なんて一体どんなモンスターに・・・。」


「それが・・・・。」


「良い。俺から話す。」


「何じゃ、シモン?言いにくいような話なんじゃろうか?」


「長老様・・・。


我々は、何事も無くいつもの様にギルドで依頼を受け戻ってくる途中でした。


ところが、森の入り口に差し掛かった所で大勢の人間に囲まれてしまい、

何とか逃げ延びたのはいいのですが、多勢に無勢の為今回のような結果になってしまったのです・・・。」


「何と、またあの盗賊団の仕業か・・・。」


「また?キース、又ってそんなに頻繁にある事なのか?」


「はい・・・。

世界樹が枯れてから、この森の結界も弱まり以前ほどの人避けの効果が無く時々盗賊や騎士団が森の入り口に現れるようになってしまったのですじゃ・・・。」


「盗賊団に騎士団か・・・。」


「多分ですが、盗賊団は奴隷としての人攫い目的で騎士団においては王家又は教会関係者からの圧力が目的かと思われます・・・。


世界樹の枯れてしまった現在では、人族では魔法の行使が難しく

種族的に恵まれた我々エルフが喉から手が出るほど欲しい存在なのですじゃ・・・。」


「どこかで聞いた様なはなしだなぁ・・・。」


「ジンタ様は、人族なのに何故精霊を呼んだり出来るのですか?」


「あれ?アヤメお前口調が180度変わってないか?」


「エ、エルフは助けられた恩は忘れない種族なのです!」


「まぁ、良いか・・・。何故使えるかって言われても説明が難しいんだがスキルって解るか?」


「精霊術や白魔術、その他属性魔術の事でしょうか?」


俺の問いに答えたのはアヤメの母親であるガーネットだ。

当のアヤメは当然の如く首をかしげている。


「大体はあっているのだが、俺のスキルに精霊術やらの分類はなく

全てひっくるめて魔法って言う扱いなんだよ・・・。」


俺の答えに対して今度はキースが答える。


「そう言えば、ワシの子供の頃はそんな話を聞いた事があるような・・・。


冒険者の方々はスキルをマスターしたとかしないとか街の酒場で話しておったのぉ。」


「魔法にも色々な種類はあるがそれに応じた魔道書が補助的な役割をしてはいるが基本的には本人のスキル次第だな。」


「で、ではジンタ様は有名な魔道師様なのですか?」


「おいおい、俺は錬金術師だって言っただろ?」


「で、でも・・・。

長老様位しか使えない精霊魔法を使うなんて人間の魔道師になんて到底無理な話ですし・・・。」


あれ?精霊魔法ってヒールの二つ上位の難易度の魔法だったよな・・・。

もしかしてエルフで第三位魔法って事は今の時代の人間だと第一か第二が限界なのか・・・?


「これアヤメ、ジンタ殿が困っているじゃないか・・・。」


おっと、別の意味で悩んでいたのをシモンが勘違いしてしまったみたいだ。


「いや、そんな事は無いんだが・・・。

キースよ、少し手持ちポーションを並べてみるから

相場とか色々教えて欲しい。」


「ワシもあまりこの森から出ないので、代わりにシモンが説明させていただきますじゃ・・・。


とりあず、先程の腕の治療に使って頂いたポーションは

ワシの記憶にある限りじゃと金貨3000枚は下らなかったはずですじゃ・・・。」


「なんだ、たかだか3kか・・・。」


「「「「3k・・・?」」」」


しまった、ゲーム用語で話をしてしまった・・・。


「あぁ、すまない。金貨3000枚かっていみだよ・・・。」


「ジンタ殿つかぬ事をお伺いしますが、手持ちのお金を見せていただけますか?」


キースが苦虫を潰したような顔をして問いかけてくる。

出せと言われても、手持ちなんざさっきの話にあったような3k位しかもって無いし・・。

全部出すのもあれだし、とりあえず見せるだけなら50枚位で良いかな?


「お金って言ったって手持ちじゃそんなにもって無いぞ?

ホトンドがプライベートハウスの中だったし、ハウスに戻る前にここによったから笑うなよ?」


そう言い、とりあえず、手持ちから50枚の金貨をテーブルに無造作に置く。


「ジンタ殿、やはり貴方は・・・。」


あれ?俺なんかまずい事した?


「本気で金貨3000枚が端金だと思われていたようですね・・・。

よもやとも思いましたが、まさか金貨以外に銀貨と銅貨がある事を知らない方がいるなんて夢にも思いませんでした・・・。」


その言葉を聴いた途端ハッと思い返す事がある。

リアルで読んだ異世界物の小説などには

金貨、銀貨、銅貨に鉄銭などが登場する事もたたあるのだった・・・。


「ち、ちなみにキース。

普通の街の暮らしで家族4人が暮らすのにはどの位必要なんだ?」


「金貨3枚、多少贅沢を望まれるのであれば5枚もあれば十分ですぞ・・・。

ジンタ殿はどんな秘境で今まで生活なされてたのですか?


それに、今思えばワシが子供の頃に見たジンタ殿と寸分たがわぬお姿。

装備などは違えど本当に人族なのか疑いたくなるのが本音ですじゃ・・・・。」


「キース、それに付いては嘘偽り無くジンタ本人だ。

証明する事は難しいかも知れないが・・・。」


「いえ、偽者と疑う訳では無いのですが、ワシはてっきり神様の御使いか何かかと・・・。」


「あー、それは無いわ。ただの冒険者だよ・・。」


「「「「それは無い!!」」」ですじゃ!」


おぉう。全員一致で否定されると泣きそうになるな・・・。


「俺の扱いなんか酷くなって無いか?」


「そう申されましても、人族でありながら高度な魔法を使いこなし

尚且つ現在では作り出すことの出来ないと言われたポーションを易々と作りだし、止めには金銭感覚が崩壊しているとなれば・・・。」


そこまでヒドイのか?俺・・・。

もしかして、人外認定されてしまったとか・・・。


「まぁ、ジンタ殿はジンタ殿に変わりは無いのでじゃ。

この度は誠に感謝しかございませぬ。

急ぐ旅で無ければいつまで滞在していただいても良いですじゃ。」


「あ~、少し急ぎの用もあるから明日の朝には旅立つよ。」


「ほうほう。今日に明日とはまたお忙しいことで・・・。」


「まぁ、少し野暮用でなぁ・・・。」


「ワシらはいつでもこの森に居ますじゃ。いつでも立ち寄って下さい。」


「また、近くに来た時は寄らせて貰うよ。」


「大した御礼も出来ませぬが新たな旅立ちに向けてささやかですが、宴の席の準備が出来ております。」


キースが気を利かせてくれたのであろう。

本来は再開の為にと準備してくれてたのだろうがゴタゴタしてしまった為

本来の夕食時は当に過ぎていた。


しかし広場に行ってみると、村人全員が手もつけずあっちへこっちへと準備に大忙しな様子が見える。


やはり、キースの事と良いエルフは本当に義理堅い種族な様だ。

俺も出来る限りの事はしてやらないとな・・・。


席に案内され、キースや他の村人達と料理を囲み他愛も無い昔話に花を咲かせ宴の夜は更けてゆく。




誤字脱字など見落としがあるかもしれませんがご容赦願います。

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