再開
すこし、間が開きましたが久々の更新です。
「もう、いったい何処に行ってたんですか!?
村に連れてきてお礼をしようと思ったのに突然居なくなってしまうんですから。
街の人に聞いてもそんな人は見た事ないとか言うし、いったい貴方何者なんですか?
そんな人がどうしておじさんと一緒に居るんですか?」
「んー。俺も良くわからんがここ数日森の中で迷子になってた。
そこで、このおっちゃんに出会って意気投合して泊めてくれるって言うからついて来ただけだ。
特に深い理由は無いぞ?」
「私が誘った時は断ったくせになんでですか!?」
「え?だってめんどくさそうだったから・・・・・。」
「なんか私の扱いヒドクないですか?
コレでも年頃の女の子なんですよ?
優しくしてくれてもいいんじゃないですか?」
と、ぷりぷり怒っているが見ている分には可愛らしいのは間違いないが
関わると実に面倒事に巻き込まれそうだな。
「て事で、おっちゃんの家に早く行こうぜ。俺もう疲れたよ。」
「むぅ。そうか?色々聞きたい事もあるんじゃが、まぁ明日で良いかのぉ?」
「明日の朝迎えに行きますから逃げないでくださいよ!?」
「おぉぉう。逃げる前提で話を進めるなよ・・・・。
確かに逃げたい気もするが逃げると面倒だから
特に逃げる予定もないぞ。」
こうしておっちゃんの家に着くと、話にも出ていたが
まんま猟師小屋って感じだ。
横には馬小屋があり、家の前には犬小屋がある。
この世界にも犬って居るんだなぁと思うと。
ガウガウッ!!
「おい、おっちゃんあれシルバーウルフの子供じゃないのか?」
そう、犬小屋に居たのは犬では無く、シルバーウルフ
普通のウルフの上位種で銀色の毛並みが特徴の中級クラスの魔物だ。
大きさこそ小さいもののそれでも魔物だ・・・・。
「おう、森で弱っている所を拾ったんじゃ。
親は近くにおらんでもう半年になるかのぉ。
まぁ、最初は暴れておったが今では可愛いもんじゃい。」
おっちゃんをみる眼は嬉しそうで尻尾が力いっぱい揺れている。
そして俺と眼が合うと突然おびえて小屋の中に隠れてしまった。
「あれ?俺なんかしたか?」
「おかしいのぉ?村の連中とは仲がいいはずなんじゃが?」
魔物の子供とは言え勘がいいのかな?
確かに銀狼なんざ物の数に入らない位のレベルだが・・・・。
「ほれ、出て来いいじめやしないぞ?」
そう言いながら、干し肉を出してやると
鼻先を出して匂いを嗅いでくる。
「キューン?」
首を傾けながらこちらを見てくる。
「食っていいぞ?」
許可をしてやると喜んで干し肉にかじりつく。
食べ終わると俺の方を見ながらお座りをして尻尾をふる。
「本当だな。十分賢いもんだな。」
「仲が良いとは言ったが、お主は本当に何もんじゃ?
いきなり懐きすぎじゃろうに。」
「だから、ただの冒険者だって。」
「まぁ、汚いところじゃがはいってくれや」
汚いと言うよりは、ホントに何も無い。
粗末なテーブルとベッドがある位だ。
「なんにもねぇな?どうやって生活してんだよコレ?」
「普段はずっと森にいるからのぉ?たまに帰ってきてねるだけじゃし。
一人暮らしなんてこんなもんじゃろ?」
「って、表のヤツの餌はどうしてんだよ?」
「んむ、さっきの娘っ子が餌をちゃんとあげてるぞ?」
「他力本願かよ・・・・。」
「それはそうと、お主本当に何処から来たんじゃ?
冒険者にしては物事をしら無すぎるぞい?」
「それが俺も良くわからねぇんだよ。
山の中で10年近く篭ってた後街であの子から依頼を受けて
薬を渡した後、突然意識が無くなって気が付いたら森の中に居たし。」
「お主の言っている事が意味不明じゃぞ?
さっきの娘っ子と同じくらいでどう見てもお主は15歳位じゃぞ?」
それが10年も修行って5歳から一人でなんてありえんじゃろう?」
「へ?俺は今年で30歳だぞ?」
「お主頭は大丈夫か?何かのショックで混乱しとる様じゃのぉ?」
「まぁ、いいわい、今夜はゆっくり休め。話は明日起きてからじゃな。」
「あぁ、わかったよ。俺は何処で寝ればいい?
そこのソファーを借りていいか?」
「客人をソファーで寝かすわけにもいかんじゃろうに。ベットを使えばいい。」
「いや、ここで十分だ。世話になる。」
「欲の無いやつじゃのぉ。」
こうして夜はふけていった・・・・。
短めですが続けると読みにくくなりそうだっ為いったんここまでです。
続きは次話となります。