長い勉強会
あの後家に帰ったあと
颯は自分の部屋にこもって考えていた。
1人で勉強を教えるのは気に食わないから
あいつを巻き込もうと。
第24話 長い勉強会
「は?俺も来い??お前が1人でやればいいだろ。」
翌日教室に入った颯は
待ち伏せしているかのように達也を待っていた。
実際待ち伏せをしていたのだが
思ったより早く達也が登校してきたので
さっさと巻き込もうとしたのだ。
「頼むって達也!1人でやれとかそんなこと言うなよ!!」
必死に頼み込んでくる颯を
達也はかわいそうな目で見つめていた。
「というかそろそろあいつ1人でやらせたほうがいいだろ?いつまでお前が教えてんだよ。」
その言葉を聞いて颯は不服気に黙り込んだ。
その瞬間
「図星かよ。」
達也のストレートで強烈な言葉が
颯に深く突き刺さった。
「別に図星じゃねーし!
達也に手伝って欲しかっただけだし!!」
「あのショタ好きの暴走を止める手伝いだろ?
絶対に嫌だ。てかめんどくさい。」
「昼買いに行く時メロンパンひとつ奢ってやるから!!」
手伝って欲しいという勢いで
「奢る」という言葉を使ってしまっていた。
しまった!と気づいた時には既に遅かった。
達也はすごく期待した目で颯を見ている。
あーなんで奢るとか言っちゃったかなほんと!
達也もあの言葉本気にして聞いてたし
忘れることもうないだろうし。
しかも奢る対象がメロンパンとか高いし!!
さよなら、、俺の小銭たちよ、、、。
結果的に颯は達也を勉強会に巻き込むために
自分のお財布事情を後回しにして
メロンパンを達也に奢った。
「しゃーないから勉強会参加してやるよ。
後からメロンパンの金返せとか言うなよ。」
「言いたいけど言えないよ。うん。」
颯はわかっていることを悔やみながら
食堂に背を向け歩き出した。
2人で教室に戻ると颯の机の上に誰かが座っている。
「あ!颯くん達也くんおかえりー!!」
そう。例のショタ好き会長である。
葵が座っていると特定した颯は
恐る恐る自分の席に近づいた。
「なんの用だ葵。なにかあったのか?」
「あのね!あのね!!」
あ、これ、、、だるいやつだ。
その言葉を聞いた瞬間に颯と達也は顔色を変えた。
「だいふ前に私がストーカーしてた男の娘なんだけどさ!昨日久々に見かけたからストーカーしていたら
その娘が私に話しかけてきたの!!もう興奮しちゃって一言しか聞き取れなかったんだけど!!
「おねぇちゃん、、。警察呼びますよ?」だって!!
なんて真面目なの!しかも何故か控えめに言ってくるあたりに萌えちゃって!!もう、、、もう!!!!」
待てよ!ストーカーっていうこと認めちゃってるよ!!話しかけられたかどうか知らないけど
その娘確実に不審者を見る目で話してるよね!?
警察呼びますよ?て言われてるのに
興奮してるとかもう怖い、、怖いぞ、葵。
「柴田、、少し落ち着け、。」
さすがの達也も無視しきれないレベルのようだった。
目の前で突然話し始めたと思ったら
話し始めた瞬間から息が荒れ、汗を流し
危険な場所にいるキ〇ガイのようだった。
クラス中の生徒がショタ好き生徒会長を憐れな目で見つめていた。
「葵。とりあえず勉強会なんだけど
達也も巻き込んだからよろしく。1人増えてもどうってことないだろ?」
颯は空気の流れを変えるために話題を大きく逸らした。
「達也くんも来るの?全然いいよ!大歓迎だよ!!
メロンパンたくさん用意するからね!
夜ご飯も食べていってよ!お腹いっぱいになるまで
いろんなメロンパンを堪能しようよ!!」
夜ご飯がお腹いっぱいになるまでメロンパンとか
どんだけカオスなんだよ。過酷すぎるよ。罰だよ。地獄だよ。
「それじゃ。今日の夜からだな。
6時くらいに葵の家に行くからよろしくな。
真面目に勉強してくれよ??」
その言葉に葵は
自信なさげに首を縦に振った。
次回第25話 集中できる方法




