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アホップル

前回「アホップル」の続き

「やべぇ、予鈴鳴っちゃってるし(汗」


ガラガラガラッ・・・


「おっ、間に合ったな!!」

教室の奥の席でこっちに向かって手を振っているのは、森智もりさとし

その横にいるのは、七瀬千華ななせちか

今日俺の部屋に上がって懐中電灯で俺を目覚めさせた張本人だ。


「おう、なんとかな。」

「おめぇの母さん料理うめぇな。」

「メシまで食ったのかよ!?」

「朝飯食ってないって言ったら快く出してくれたわ。懐中電灯で怒るお前とは全然違うな。」

「やめてくれ、その言い方だと俺が悪いように聞こえる。」


キーンコーンカーンコーン・・・・

ザワザワと教室がざわつき皆自分の席に戻っていく。

「じゃぁ、また休み時間な」


俺も二人と離れて席に着く。

俺の席は教室の一番前中心。二人は一晩後ろの一番奥。

とてもじゃないが授業中に仲良く話せる距離でもない。


俺の周りに仲良くできるやつは今のところいない。なんたって入学初日の授業だ。

仲良くしたい奴はいる。俺の隣に座っている北野愛きたのまな

理由はよくわからん。なんか、話したいなぁってそれだけ。

教卓の上ではHRが始まっていいて。先生が淡々と今日の予定を話している。

これっといったイベントはないのに先生は長々と話をしている。

「ってことで今日からよろしくな」っと自己紹介もかねて話した先生は満足そうに教室を出ていった。


ちょんちょんッっと俺の服が引っ張られる感覚。

「ん?」

引っ張られた方へ顔を向けると、大きな黒目をキラキラさせている北野がいた。

「ねぇねぇ、シャーペンもってる?」

「え・・・あぁ、もってるよ?」

「よかったら貸してくれないですか?」

「うん、どうぞ。」

何故にオレ?って聞こうと思ったけど言い出す勇気がなくって出そうになた言葉を飲み込んだ。


一限目も二限目もなんにも変わったことはなくって、放課後を迎えた。

「部活か・・・。」

「ん?どうしたんだ?」

「あぁ、智か。部活決めた?」

「部活って入らなきゃいけなかったっけ?」

「ダメだよ?先生言ってたじゃなぃ。何か一つは入らないといけないって。」

「そうだっけ、寝てたから知らんわ。」

ん~む。でも本当にどうしよう。中学校では帰宅部だったし、今から運動部に入る気もしない。

俺は、前もって配られていた部活のパンフレットを見ながらアレでもないコレでもないっと見ていた。

「今日決めなくてもいいんじゃない?」

七瀬の言葉も聞いて、それもそうかと帰る用意をした。

「千華先に帰るね。迎えが来てるから。」

「おぅ、気をつけてな。」

「うんw」

七瀬は俺の用意が出来る前に教室を飛び出してしまった。

「何か用事かな?」

「千華は、今日習い事があるからな」

「へぇ・・・。よいしょっと。」

カバンが教科書のせいで重い、入学初日によくある教科書配布のせいで凄い量だ。

「あ、メールきた。」

「七瀬から?」

「うん、ホラ。」



from[千華]

件名[車なぅ]


本文[むむむむむむむむむ(´・ω・`)]



・・・・??

「なにこれ。」

「返信しなくちゃな。」

「え!?ちょっ、なにこれ!![む]ってなに!?」

「え、よくあることだよ?」

「イタズラならね!」

「イタズラなわけないだろ。」

「でしょ!?イタズラ以外で見たことないよこんな文面。」

「俺たちは普通にするよ?意味はないけど愛の共鳴的な?」


アホだ・・・。間違いなくアホだ。


「他にも、ホラ。」


[にゃぁ~ん、にゃんにゃん(´・ω・`)]


[ぽかぽかショボぽん(´・ω・`)]


[ゴロンじぃ~ぃ(`・ω・´)]


「わからん・・・。共鳴にすらなってない。」

「まぁ、凡人にはわかんねぇよ。」

「いやいや、もしそれが上級者の証なら俺は一生凡人でいい!」


ココまでバカップルだったとは・・・。いや、もはやアホップル!!

七瀬が抜けているのは分かってたけど。智・・・。お前までアホだったとは。

「帰ろう・・・。」

「あぁ、そうだな。」


バカップルって皆こんな感じなのかな・・・。

いや、多分コイツ等が変なだけなんだ。きっとそうなんだ。

「そうそう、ちなみにメールじゃなくって現実に話してる時もこんな時あるよ。」

「・・・そっか・・・。」

俺は智との帰り道ずっと頭の中で俺がおかしいのだろうか?っと自問自答を続けていた。

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