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悪魔の俺が何故お前らのお守りをしなければいけない!と言うお話し  作者: 掃溜めに駄犬


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第16話 信じる事から始めよう!



「「な! なんニャこれニャァァァ!!『グゥゥゥゥ』」」

 猫又は狼狽(うろた)え、狼狽(ろうばい)し、戦慄を覚え、《《カッ》》と目を見開いた!!


「これは!?、、だめニャ、、ダメと分かっているのに気持ちが吸い込まれるニャァァァ!!『グゥゥゥゥ』」

 猫又は俺様がコネコネした物体に猛烈に突進する!

 そう、、その物体こそ猫型種対応最終兵器(リーサルウェポン)


リストレイン(猫用パイプ)だ!!」

 

『リストレイン』

 ジ・ヴォイドをコネコネし筒状パイプにして固めるだけ!


「狭い所を見ると突っ込まずにいられないニャァァァ!!『グゥ』」

 猫種は狭い空間や隙間を見つけると入らずにはいられない習性の持ち主!!

 但し簡単に通り抜け出来ないようにパイプの直径には気を使った《《筒》》だ!


「落ち着くニャァ♪『グゥ』、、幸せだニャァァァ♡『グゥゥゥゥ』、、」

「これで貴様の動きは封じられた!」

「はっ!? ニャアとしたことが『グゥ』、、やられたニャ『グゥゥゥゥ』、、」

 猫又はパイプから頭だけを出した状態で全身をスッポリと覆われていた


「良くやったわアギト! このまま首をはねれば終わりね!」

「こうニャッては覚悟を決めるニャ『グゥゥゥゥ』、、、」

 猫又は文字通り手も足も出せなくなる、そしてオーレリアがパイプから出た猫又の頭をはねるべく剣をかざした!


「ちょっと待ってくれ!!」

「なに!? どうしたのアギト!?」

 俺様は剣を振り下ろそうとするオーレリアをとめた

 オーレリアは既のところで剣を止めてくれたが、当然その意図を問いただしてくる……


「おミャァなぜ止めるニャ『グゥ』、、、」

「猫又、、お前ハラ減ってんだろ、、手向けだ……」

 俺様はポケットに忍ばせていた鶏唐を手のひらに載せ差し出した


「な、、なんのマネにゃ、、」

「さっきからグゥグゥうるさかったからな! 人族用だから猫には味付けが濃いめだが、、、美味いぜ!」

 腹をすかせたまま殺されては、成仏したくても出来ないだろう

 俺様は手のひらの鶏唐を猫又の口へと運んでやった


「、、う、、美味いニャ、、ありがとニャ、、、」

 猫又はコチラが驚くほど涙を流しながら鶏唐を頬張っていた……


「お前は何故そこまで人族を嫌うんだ?」

 何かを感じた俺様は猫又に問いただす、今回の事件を引き起こした理由(わけ)を……



 人族のペット用として繁殖牧場で産み落とされた猫又、産まれた時は当然ただの猫だった

 猫又の居た建物は猫専用で周りには何棟か同じ建物があり、犬や豚・鶏の鳴き声も聞こえた……


 ただ広いだけの風通しの悪い建物の中はエサ箱と水桶が一つずつ設置されただけ

 床には垂れ流された糞尿と病気で死んだ仲間も放置したままだ……


 週に一度だけくる管理人は床の掃除もソコソコに箱の中へエサと水を足し、死んだ仲間を回収する

 噂では飼料として何かの餌になっているのだとか……


 それと同時に幸運にも模様の綺麗な子猫はペット用にと大事に連れ去られ、不幸にも模様の綺麗でない子猫はこの場所で一生を終える……


 その後も猫又が人族から受けた酷い話は続くのだが……


 確かに人族の獣に対する扱いは他種族からも問題視されていた

 人族以外の種族は食用以外では獣を飼うと言うよりも生活を共にする仲間としての考えが大きい

 だから無駄に数を増やそうとは思わないし扱いも家族のそれに近い……

 

「まぁこんな話、ながながとしてもしょうがニャいニャァ……早く殺せニャ」

 鶏唐を食べ終えた猫又は首を差し出すように俯いた……



「なぁみんな、、コイツを許してやってはくれねぇか……」

「アギト何を言う! 今の話で情に流されたとでも言うのか? お人好しすぎるぞ!」

 当然の反応だ、今し方俺達に牙を剥いていた猫又に温情をかける義理など誰にも無ぇ……


「あぁ確かに話は嘘かもしれねぇし、本当だとしてもコイツは許されねぇ事をしちまってる……」

 大戦の最中なら敵国民だからとか、なんなら気に入らない奴ってだけでも人を殺めることに何ら疑いも戸惑いもなかった……


「だがよぉ、せっかく大戦も終わって皆で仲良しこよしする事にしたんだろぉ?」

「それとこれとは話は別だ!」

「罰は受けさせる! だから命だけは勘弁してやらねぇか?」

「何言ってるのニャァ……」

「・・・・・・」

 RACEの面々は何も言わない、、いや! 言えなかったのだろう

 アイツらも大戦中は前線にこそ出てはいなくても、多かれ少なかれ他人の死に直面していたはず……

 危害を加えてきた他人を殺さないと言う事に逆に戸惑いを感じているのだろう……



「話は全部聞かせてもらったよ」

「!?なんでお前が!!『ボカッ!』」

 突如現れたのはアッキーだった! そして何故なぐる…… 


 良からぬ雰囲気を感じたアッキーは帷を見つけ潜り込んできていたらしい

 さすがは元ひかりの勇者と言ったところか、都合良すぎて笑っちまう展開だ!


「許す許さない何れにしても、猫又の気持ち次第じゃないのかね?」

 許したところでこの先猫又が同じ事をしないとも限らない、猫又がどう考え行動しようと思うかが大事だとアッキーは言った……


「ひ、、人族は許せないニャ、あの時と同じ目に合う仲間が増えるくらいなら人族を根絶やしにするしかニャいニャァ……」

「なら答えは出たね、殺処分だ!」

 アッキーが拳を振りかぶる! 


「待ってくれ! 確かに同じ目に合う獣をゼロにする事は不可能かもしれない、だが猫又! もぉ暫く様子をみることは出来ないか!?」

「おミャァ、、なにを、、、」

 RACEは異種族間の文化や思想、お互いに考え方を知り・理解し・話し合い・是正していこうとする機関だ!

 この人族による対獣への思想も変化させられるはずだと俺様は思う!


「猫又一緒にやらねぇか? 俺はお前なら出来ると信じてやる! だからお前も俺達を信じてついてこい!」

 戦争や争い事は他人を信じられず疑う事から始まる


「ならば戦争が終わった世の中はお互いを信じる事から始めるのが筋ってもんだろぅ!」

「ニャんで、、、」

「私は旦那様の甘過ぎる考え、嫌いじゃありませんわ!」

「死者が出た訳ではありませんから私くしも許しましょう、、但し罰は受けて頂きますが、、」

「納得いかないが、首謀者が妖怪族では私がどうこう言えないではないか!」

「……では許す方向で相違ないのじゃな?」

 RACEの皆がコクリと頷き、それを確認したアッキーも笑顔で頷いた

 猫観念していた猫又は俯いたまま何も言わなかった



「セイナの言う通り罰は受けてもらわないとな!」

 アッキーは提案として

・ 猫又は寮母見習いとしてアッキーの監視下で働く

・ 妖術の類は使用禁止

・ その他、万が一の為にアッキーの従魔として契約する


「以上が守られるなら許してやろう!」

 アッキーは従魔契約の為に呪文を唱える、これで猫又は殺されずにすんだのだ……


「で、、でも! そんな女装したヒゲと契約なんてイヤだニャァ! ニャアが信用するのはアギトだニャァ! アギトじゃニャいと契約しないニャァ!!」

 猫又は涙目に訴える……


「じゃあそうすれば良い! 猫又が悪さをしなければ契約は誰でもいいのじゃから!」

 大戦中ならば考えられない甘々な考えとは言え、平和の世を誓った今ならば……アッキーはそう考えたと後からきいた……


「えーーーー! 俺様が!?」

 いやまてよ! 猫又の力は先の戦闘で実証済み、従魔契約をすればコイツは俺様の言いなり……では♡……ゴクリッ!


「よーーーし! そこまで言うのならばコイツの面倒は俺様に任せろ!」

 アッキーの気が変わらないうちに、サッサと契約を済ませてしまう!

 アッキーの呪文を受継ぎ、お互いが主従関係である事を誓った!


「念の為に言っとくが、戦闘以外は拒否権有りの契約だから変な事は命令出来ないよ」

「なんですとーーー! テメェそれじゃあ、あんな事やこんな事に利用出来ねぇじゃねぇか!!」

 その場の全員が『そんな事だろうと思った』みたいな目をしている……


(あるじ)なら命令されなくてもニャアはいつでもウェルカムだニャァ!!」

「うるせぇ! 俺様に獣姦の趣味はねぇよ!」

「それより旦那様! 先程オーレリアと契約なさった事についてお話しがありますわ!」

「アギト! アンタ蒼青の身体に何(脱着式腕)やらかしてくれてんのよ!」

「お前ら状況見てたらわかるだろぉがぁーーーー!」


「待ちなさいアギト!!」



 こうしてカミラとオーレリアから逃げている内に体育祭は幕を閉じた

 妖術を使った一連の件はアッキーが上手いこと誤魔化してくれたらしい


 そして猫又は俺様の従魔として寮母見習いの傍ら人族世界の中での獣達の人(獣)権を確立する為に働きかけるそうだ……


 一件落着!! だよな(笑)



 俺は悪魔族アギト、戦闘力ゼロ・甲斐性ゼロ・金なし家なし女なし

 クソの付くほど悪魔らしからぬ甘々な男だぜ!


 


 

 


 

 

 

 




 

 

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