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悪魔の俺が何故お前らのお守りをしなければいけない!と言うお話し  作者: 掃溜めに駄犬


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第12話 フウガの思惑



 後半戦も数種目が終わった頃、赤組の奮闘めざましく点差は白組310 対 赤組315と逆転していた!

 後半に入ってやたらと赤組陣営のテンションも上がり、応援合戦も狂気じみた感がある……


「ククク、、良いぞ! 私の妖術に掛かれば非力な人族もアスリート並の力が発揮できるはずだ」

 四尾の妖狐フウガが妖しくほくそ笑んでいた


※※※※※


「ね、、ねぇアギト……ハァハァ……」

 磔の刑から解放され赤組の応援席に戻った俺様にカミラが近づいてきた

 気分でも悪いのかカミラは息遣いが荒く顔も紅いようだ!


「カミラ具合でも悪いのか? 医務室に連れてってやるよ」

「待ちなさいアギト! あなたカミラ様に医務室であんな事やこんな事をするつもりなんでしょ!?」

 カミラの肩を抱き医務室へ向かおうとした俺の腕を引っ張ってコロがとめる!


「カミラ様は私のモノです! アナタになど渡してなるものですか!!」

 何いってんだコイツは? コロはカミラに抱きついて離れようとしない……


「あぁぁ〜カミラ様ぁ〜カミラ様ぁ〜」

 な、な、な! コイツ今にもここでエロい事でもおっ始めそうなんですけどーーー!


「ちょ、ちょっと待てコロ!」

 引き剥がそうにも尋常じゃない力だ! これはもう人族の力ではない!


「アギトぉ、アギトぉ、ア・ギ・トォ♡」

 な! なんだぁ! 今度はカミラが俺様に抱きついてきたんですけどーーー!!


「私もぉ我慢できない! 旦那様、私を抱いて! ひとり目は女の子が良いわぁぁ♡」

「だーーー! カミラさん服を脱いじゃダメ! 皆に見られるから!!」

 おいおいどうなってんだ!? カミラが急に発情して服を脱ぎ始めた!


 カミラもコロも様子がおかしすぎる!

 それに……こんな状況なのに周りの生徒達は気にもせずに競技に夢中だった……


※※※※※


 後半戦が始まってからの赤組の追い上げと、そこからの引き離し様、、余りにも急激過ぎる……

 このカミラやコロ、それに赤組の生徒達の異常すぎるほどの熱気!?


「旦那様お願い! 何でも言うことをききます、だから私をメチャクチャにして!」

「しっかりしろカミラ! お前らしくもない!」

 俺様はカミラの両頬をつまんで目を見据える


 カミラの目の色!? 魅了(チャーム)、、ではない……

 幻惑でもない、溢れる欲望に突き動かされ自制の効かない状態になっているのか、、、致し方ない!


「トウッ!」

 俺様は手刀をカミラの後頭部へあてた

 この様な状態の時は一度意識を絶ち頭をリセットしてやれば正気に戻る可能性が高い……

 ついでと言ってはなんだが、コロにも同じく意識を絶つ為に手刀をあてといてやった

 

 

「誰が何のために……」

 俺様は辺りを見渡し赤組の生徒達を観察する……!?


 すると熱狂の渦の真ん中で腕を組み、俺様と同じく静かに周りを見渡す人影に気づく!


「デビル・アイ!」

 『デビル・アイ』悪魔族特有のスキルで肉眼で見える範囲内に限るが、悪さをしている又はあくどい事を考えている者を識別することが出来るとてもご都合主義なスキルである!!

 因みに俺様だけではなくほとんどの悪魔族が使えるので特別製というわけではない!



「おいフウガ! お前いったい何をしている!」

 俺様は渦の中心にいるフウガに詰め寄り問いただす!


「ほぅ、、なぜ貴様の様なクズが正気を保っていられる?」

 俺様は先程のアッキーの一撃で正気に戻っていたのであろう……


「クズかどうかは別として、セクシー以外に俺様の心を奪うことは出来ないんだよ!」

 取り敢えず本当の事は伏せておいて、俺様はカッコ良くきめておく!!


「私は赤組を勝たせてやろうとしたまで、それの何が悪い!?」

 フウガは赤組生徒達に妖術を使っていたようだ!


 その妖術はかける瞬間に思い描いている気持ちを増幅させその思い一点に強制集中させた上で実行させる!

『だから俺様の変態度もアップしていたのか!』


 術のかかった者はその思いを遂げるべく、猪突猛進し心身ともに通常以上の力を発揮するのだが

『人族離れしたコロの力やカミラの様子も合点がって、、、えっ?』


 自制心や制御しようとする心を抑えつけ、身体や心に与える負担などお構い無しに行動するのだという!

『カミラさん、、いったい何考えてんの、、、』


 そうなれば人族のもろい身体などあっという間に勢い余って壊れてしまうだろう……



「ここまでバレているのなら話は早い……アギト貴様にはここで死んでもらおうか!」

 フウガが両手を空へ掲げると辺り一面に靄がかかり薄暗くなる!


「周辺に(トバリ)をかけた、この中では何が起きようと外の者たちに気づかれることはない!」

 場所は学園のグラウンド、帳の中では一般の生徒や先生達の姿は消えていた!

 フウガは宙に浮くと妖狐の姿に変化し俺様を見下ろしてほくそ笑んでいる……


『クソッ、こいつはドジっちまったか、契約(キッス)無しの素の状態で四尾の妖狐を抑える事など俺様には不可能だろう……』

「さあ、一気に殺るか? それともジワジワとなぶり殺しにしてやろうか? ハッハッハッ!」

 フウガは獲物を追い詰めた肉食獣のように俺様を見定める


 俺様にフウガを倒す攻撃技は無い!


 更にヤツは高度な風使い、俺様の『ジ・ヴォイド』も何処まで通用するか分からない……


 俺様、大ピーーーーンチ!



「しかしお前は何故こんな事をするんだ? 何か理由があるのか!?」

 とにかく思案する猶予が欲しい、俺様は時間稼ぎの為に質問を投げかけた!


「時間稼ぎか?……まぁ良い、死への手向けだ教えてやろう……」

 フウガは語った、しかし何とも情けない理由だった……


 フウガは種族代表であり妖怪族の長の嫡子でもある

 奴は今回のRACE参加でRACE内でのイニシアチブを握り、今後の世界の中の妖怪族の立場をより良く保つ為にと指令を受けていたのだった


 そしてその結果如何で妖怪族長の跡継ぎ問題を考え直すとも言われているという……



「その為に九尾の狐の嫡子である私は、小さな敗北も許されない! 常勝無敗でなければならないのだよ!」

 いやいや、、どんな角度から見てもおかしな話だし

 今の考えに至ったお前を見ていると、俺さま情けなくって涙出てくらぁ、、だぜ!



「しかしなぁフウガよ! 今すぐ謝るなら許してやらないこともない……なんなら一緒に皆に謝ってやるぞ!」

「フンッ! 貴様如きが私に敵うとでも思っているのか? 笑止!!」


 あぁぁぁ、やっぱダメかぁぁ……、こうなりゃ覚悟を決めてやるしかない!!



 契約していない素のヴォイドでは奴を吸い込む事など出来ないだろう……

 分かってはいてもやるしか無い! 俺様は左腕にヴォイドを展開し身構える!


「よし、決めたぞ!」

 目を見開いたフウガは俺様をどう料理するかを決めたようだ……

 上空で姿勢を低くし、今にも飛び掛からんとする構えをとる!


「さらばだアギト! 一撃で殺してやる!!」

 いやーーーーっ! 大きく口をあけた御稲荷様が俺様に突進してくるーーーーっ!!


 だがそのとき!!!!


「お待ちなさい!!」

 万事休すと思われた瞬間! 背後から救いの声がこだまする!!




 俺は悪魔族アギト、戦闘力ゼロ・甲斐性ゼロ・金なし家なし女なし

 クソの付くほど『デビル・アイ』で女体を透視できないか死ぬほど試した残念な男だぜ!


 

 

 





 


 









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