サクラダさんの最期
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例によって、ここは夢の中らしい。
今日もまた、サクラダさんの操縦する空を飛ぶ乗り物の中から夢がスタートしている。
この間の夢の続きの様だ。
サクラダさんの乗るこの乗り物は、敵の攻撃をかいくぐりながら敵の船に致命的なダメージを次々と与えていく。
その攻撃と操縦は、目にもとまらぬ速さでなされている。
しばらく攻撃を続け、船を3,4隻轟沈させた。
すると、急に声が聞こえてきた。
『桜田二等空佐、上出来だ。母船に帰られたし。』
その声を聞いたサクラダさんは、レバーを操作し、乗り物の向きを変えた。
次の瞬間、また声が聞こえてきた。
『11時の方向に、不明機一機。注意されたし。』
アンノウンってなんだ?
と、そんなことを考えていると。
機体からドンッという音とともに白煙が上がりだした。
「高度低下!墜落します!」
『緊急脱出せよ!』
「ボタンが効きません!!」
と、いう掛け合いがあったのち、目の前が真っ暗になった。
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しばらくして、俺は目を覚ました。
恐らくだが、サクラダさんはあそこからは助からないだろう。
実力のあった人であろうに、あっけない最期だったな…。
まだ眠い目をこすりつつ、体を起こす。
今日は走行距離が長いため早く起きなければならないのだ。
現在時刻は5:30。
少し出発するには早すぎるかな。
まだ日も出ていない。
しかし、ベッドじゃなくても案外眠れるものだな。
敷布団、柔らかくて寝やすかった。
俺はみんなより一足早く布団をたたみ、押し入れへと突っ込んだ。
高級な宿だと全部宿の職員さんがやってくれるらしいが、そんなところに泊まる予算はない。
でももう一度、この町には遊びに来てみたいな。
俺はこの町の雰囲気が好きだ。
名残惜しいが、この町にいるのもあと1時間少々。
朝ご飯を食べて、今日の旅路につくことにしよう。
宿のチェックアウトを済ませ、今日も今日とて自転車に跨る。
今日の目的地はナゴヤ。
この国で、3番目に大きな町である。
ちなみに1番目と2番目は、トウキョウとオオサカというらしい。
そこも本当は見て回りたいが、今回の旅ではお世話になることは無い。
ヨコハマで目的を達成したのち、帰路で寄って行ってもいいかもしれないな。
自転車で少し走ると、琵琶湖というめちゃくちゃ大きい湖が見える。
今日の旅は、この琵琶湖の縁を走っていく。
しかし、絶景である。
この辺りは森もあるため、秋に来ていたらもっと綺麗だったかもしれないな。
この国には、一度観光出来てみたいものだ。
そんなころを考えながら、自転車を漕いでいると。
湖の中から何かが飛び出してきた。
しかもかなりデカい。
4~5メートルはありそうな巨体だ。
あれは…俺の目が正しければサンショウウオ。
なんで地上に出てきたんだ…?
ともかく、あのサイズはどう考えても魔物であろう。
威嚇している様だし、敵意があるとみて間違いないだろう。
戦闘、開始。




