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3XXX  作者: 紫電
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夕食

大浴場を出て、俺はみんなの待つ自室へと向かう。

廊下一つとっても独特な雰囲気の建物だ。

このあたりの建物はみんなこうなのだろうか。

俺はこの雰囲気が好きだ。

なぜか懐かしい感じがするし、落ち着ける雰囲気だ。


自室に帰った俺は、みんなと合流し、食事が持ってこられるのを待つ。

部屋まで食事を持ってきてくれるスタイルだ。

ここでは椅子でなく、座布団に座って食べるらしい。

いつもと違うのでなんか違和感があるな…。


時間になって、料理が続々と運ばれてきた。

料理が出そろうと、宿の人は部屋から出ていった。

プライベートな空間を最大限確保してくれているようだ。

ありがたい。

久しぶりに、仲間と話しながらご飯を楽しむとしよう。


最初に、前菜っぽいものから手を付けて行こう。

とはいっても、あまり前菜とか主菜とか差はあまり無いようで。

綺麗に盛り付けされたおかずがずらりと並べられている。

それにしても、飾り切りがすごい。

どれから食べようか迷うな…。

一口、目についたものを食べてみる。

…うま。

俺が食べたのは魚料理で、口に入れた瞬間ほろほろと溶けていくようだった。

「ねぇねぇ父さん。この魚なんていうの?」

「あー。これはな。コハダっていう魚だ。小っちゃいのに美味さが凝縮されてる。ちょうど今旬の魚だよ。」

なるほど。そんな魚があるのか。俺が知らない魚が世の中にはまだまだありそうだ。


次は何を食べようかと考えていると、目に留まったのは、小さい釜のようなもの。

これは恐らく、中にお米が入っていると思われる。

開けてみると、予想通り、中からはお米が出てきた。

予想と一つ違うところを挙げるとするならば、それが炊き込みご飯だったということだ。

出汁で炊き込まれたであろうその米の上には、牡蠣が豪勢に五つも乗っていた。

これは美味そうである。

てか見てるだけで美味さが伝わってくるわ。

まだ使い慣れない箸で、牡蠣を米ごと取って口へ運ぶ。

その味は…。

幸せとはこのことを言うのだろう。

そのくらい美味しかった。

これはいくらでもイケるぞ…。

まぁ、量的にそんなにガツガツ食べることを想定はしていないんだろうけど。

他のおかずも盛り付け方的に、ゆっくりチマチマと食べるものなのだろう。

俺はこうした料理を食べなれていないからよくわからないが…。


色々食べ進めて、いよいよ最後のおかずになった。

汁物である。

お椀を覆っていた蓋を取ると、もわんと湯気が立つ。

その湯気の量から、かなり熱い状態をキープしていたようだ。

冬なので、温かいものはありがたい。

これを食べて、ごちそうさまをしよう。

一口、汁をすすってみる。

具材の野菜の出汁が出ていて、とても美味しい。

これがこの国で重要視される『うま味』か。

単なる塩味では出せないこの味。

出汁をしっかりとったことによって初めて、この味が出せるのだろう。

この『京料理』には、恐れ入った。


ご飯を食べ終え、押し入れから布団を出し、寝る支度をする。

布団の出し方は親父に教えてもらった。


明日は、ナゴヤという町へ向かう。

少し距離があるが、トラブルが特になければたどり着ける距離だ。

今日はもう寝ることにしよう。


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