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3XXX  作者: 紫電
47/59

桜田正義

_________________________


またここは夢の中の様だ。

今日は疲れていたから夢を見ないほど深い眠りにつくと思っていたが、そうでもなかったようだ。


今日の夢は前に見たサクラダさんが乗っている不思議な乗り物の中からスタートした。

目の前には大量のボタンとレバーがある。

この機体はすでに離陸し、空を飛んでいる状態の様だ。

操縦しているのは、サクラダさんだろう。

桜田正義さん。

英雄と呼ばれた理由が、この夢でわかるかもしれない。


…すげぇ。

俺の目の前で何が起きているかというと。

同じ乗り物に乗った敵の攻撃や、機体本体を避けつつ、相手には確実に攻撃を当てている。

素人目に見ても、この人は凄いことをしているということがわかる。

敵の弾幕を避けつつ、サクラダさんの機体はその敵が離陸してきた船の方へ攻撃を始める。

攻撃が当たり、敵の船は爆発を起こしながらゆっくりと沈んでいく。

サクラダさんはレバーをいじり、次の目標の船の方へと向かっていく。

その手はずっとせわしなく動いている。

どれだけこの乗り物の操縦が難しいかがよくわかる。


この人と俺は、なんの共通点もないはずだ。

でもなぜか、この人のことを他人とは思えない。

そんな感じがするんだ。


_________________________


今日の夢は悪くない夢だった。

でも、なぜ俺はサクラダさんの夢ばかり見るんだ?

何か関係があるのだろうか。


まぁとにかく。

今日も今日とて、東に向かって、進んで行くとしましょうかね。

今の時点で、チュウゴク地方を出て、キンキ地方へ入っている。

今日はそのキンキ地方の中枢、キョウトへと向かっていく。

今まで行ってきた町の中で一番大きな町であり、長い期間、都が置かれていた重要な町でもある。

あと、なにより料理が美味しいらしい。

ただし、『ぶぶ漬け』なる食べ物は、おすすめされても食べてはいけないらしい。

呪われてんのか?

この旅は、冒険と同時にグルメ旅でもあるので。

楽しみだ。


朝はやっぱり俺が一番乗りで起きてしまうので、仲間たちを起こしていく。

ルセイは布団を剥いで、朝の寒い空気に浸しておく。

親父も同様。

俺は部屋の外に出て、隣の部屋で寝ている女子二人を起こしに行く。

あの二人はなんだかんだ言ってちゃんと起きてくれるから良い。


部屋をノックすると、目をこすりこすりスティーノが出てきた。

「おはよう。ソフィーまだ寝てる?」

「いえ、もう起きてますよ。呼んできますね。」

と、ソフィーを連れてきてもらい、三人で俺が寝ていた部屋に戻る。

すると。

布団を剥がれた親父とルセイがベッドの上で縮こまっていた。

多分、寒いけど動きたくないから布団を取りに行ってないんだな。

なんて怠惰な。


「もう部屋出るよ~。起きろ~」

と、呼びかける。

今日も、旅が始まる。


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