バーク
砂漠の中にも湿度が高く、水が存在する場所がある。
そんな湿地にある町。
ここはバークである。
「なんかすごいジメジメしてるな…」
「まあ仕方ないよ。ここら辺一帯は湿地帯だからね。」
「おまけに今は夏ですので、たちが悪いですわね。」
そんなことを喋りながらラクダを町の入口へ持っていく。
「すいませーん。ウィルカニアから来たんですけど。」
「はい分かりました。領収書はお持ちでしょうか?」
「あ、あります。…はいこれです。」
「ありがとうございます。600$になります。」
「はーい」
お金を払って、ラクダを窓口の人に預ける。
今日は到着時刻が早かったので散歩でもしようかと思っていたが、ここまで蒸し暑いとそんな気も起きない。
なので、早めに宿にチェックインしてしまって宿の中で過ごそうかと思う。
今日泊まる宿は、夕食付きの少しいい宿だ。
夕食の評判がいいので密かに楽しみにしている。
宿に着いたのでチェックインを済ませて部屋へ向かう。
流石にいい宿なので、いつも泊まっているような宿よりも部屋が広い。
部屋で4人揃って遊んでいると、夕食の時間になった。
夕食は部屋で待っていれば運んできてくれるようだ。
「失礼いたします。こちら御夕食となっております。」
と、宿の職員の人が食事を持ってきてくれた。
4人で机に向かっていると、料理がひとつ、またひとつと置かれていく。
しばらくして、すべての料理が出そろった。
すると、
「失礼いたしました。」
と、宿の職員の人は退室していった。
「よし。じゃあ食べるか。」
「おう。それじゃあ…」
「「「「いただきます」」」」
運ばれてきた料理は、色んな種類があって目移りしてしまう。
どれから食べようか。
まずは前菜らしきものから食べていこう。
その後は魚、肉と続けていこう。
それにしてもこの肉変な形してるな。
味は鶏肉っぽいけど…
「なあルセイ、料理のメニューあったよな。ちょっとそれ見してくれ。」
「ん。いいよ。」
えーと…なになに?
オードブル:季節の野菜盛り合わせ
ポワソン:グリルドバラマンディー
ヴィヤンド:ヒキガエルのソテー
カエルじゃねえか。
俺カエル食ってたんか。
え?俺カエル食ってたの?
確かに変な形してるとは思ったけどさ。
カエルか…。
まあ美味いからヨシ!
カエルとかその他もろもろを食べてお腹いっぱいになった。
宿の職員さんを呼んで、料理を片付けてもらう。
料理が片付けられた後は、いつも通りトランプをして遊んで、風呂に入って寝る支度をする。
明日もラクダに乗って、セント・ジョージという町に向かう。
カエルはもう食べたくないかな。
そんなことを考えながら、俺はベッドに入った。




