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3XXX  作者: 紫電
17/59

終点へ

馬車がユークラ、アデレード間の最初の野営地に着いた。

時刻はすでに17時を回っており、夕日が砂漠に反射してまぶしく輝いている。

早速俺は、夕飯の準備に取り掛かる。ポーカーをやって賭けに負けてしまったので、仕込みから全部やらなければならない。


鍋に大量の水を入れ、肉、野菜、ありとあらゆる具材を火の通りにくい順にブチ込んでいく。

具材を煮込んで出汁が出たところでソフィーにユークラのスーパーで買ってきてもらったコンソメキューブを入れる。

これだけでなかなか美味いスープが出来上がる。

旅には付き物のクソ固いパンも、これに漬けて食べてしまえば美味しく頂くことができる。


料理が形になってきたので、自分たちのテントの中で遊んでいる三人を呼び出しに行く。


「お~い。晩飯できたぞ。」

「おーけー。今行くわ」

遊びのキリがよかったのか、意外にすんなりこちらに向かってきてくれるようだ。

折り畳み式の机を出し、料理を並べていく。

料理とはいってもパンとスープ、あとは余った肉を焼いただけだが。

「普通にうまそうじゃん。お前料理出来たんだな。」

「いや二人で旅してた時俺が作ってたじゃん。…まあそんなことはいいから食うぞ。」

みんなの皿に料理を盛り付けていく。

「「「「いただきます」」」」

久しぶりに一人で作ってみたが味のほどはどうだろうか。

スープを一口飲んでみる。

…まぁ少し濃い気もするがパンと一緒に食べればいいだろう。

「美味いじゃん。やるね。」

と、ソフィーが褒めてくれる。ほぼほぼコンソメキューブのおかげだけどね。

肉も一口食べてみる。…これは元が美味いから美味いのも当たり前だ。


そんな感じで夕食を終える。後は寝るだけだ。明後日までは今日のような生活が続くだろう。

俺たちの今後に思いを馳せながら、俺は寝床に入った。


-2日後-


今日はようやく長距離馬車の終着駅、アデレードに到着する日だ。

アデレードに着いたら、まずそこで一泊し、休息を挟んで体力を回復させ、今回の旅の目的地、ブリスベンへと徒歩で向かうことになる。


馬車の出発時刻が迫っているので荷物をいそいそとまとめ、馬車へと積んでいる。

「おーい。早く荷物まとめて行くぞー。ってあれ?」

仲間の姿が見当たらない。

「おーいスクリード。こっちこっち。」

と、馬車から身を乗り出したソフィーとルセイが笑いながら手を振る。

あれ?あいつらの荷物、まだ馬車に乗ってないんだけどな。

「おいお前ら。まだ荷物積み終わってないだろ。取りに来いよ。」

と、言うと。二人はニヤニヤしながら

「「お願いしまーす!」」

と、言ってきた。チクショウ。そういうことか。俺に持ってこさせようってか。

舐められたもんだぜ。

「お願いしますじゃねぇ!何ニヤニヤしてんだてめーら。自分でやれ!」

「「へ~い。」」

と、荷物を移させたところで、馬車の発車時刻になった。ゆっくりと馬車が発車し、終点のアデレードへと向かっていく。

アデレードまでは3時間ほどで着くようなので、いつも通り仲間とトランプをしたり、移ろいゆく景色を楽しんだりしながら過ごしていく。

ここまでお世話になった馬車での旅も、あと少しで終わりかと思うと少し寂しい気もするが。


出発から3時間、トラブル一つなく定刻通りに馬車はアデレードへ到着した。

町の様相は、流石、パース以来の大都会といった感じで、いつぞやの夢で見た廃墟には及ばないものの、高さのある建物が並んでいる。

俺たちはここで一泊し、ブリスベンを目指し歩いていく。一つの旅を終えたような気持ちになっていたが、本当の旅はここから始まるのかもしれない。


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