BBQ
昼下がり、海で少し遊んでお腹が減ってきた。
仲間の3人を呼び集めて、昼飯にしようと告げる。
今回の宿にはベランダが付いている。そこでバーベキューでもしようかと考えていたところだ。
その旨を仲間に伝え、宿にチェックインをしに行く。
チェックインを済ませ、自分たちの部屋に行く。
馬車から持ってきたキャンプ道具をベランダに出して、バーベキューの準備を始める。
木炭に火を入れて、食材を焼く準備をする。
食材は肉、野菜ともに大量に仕入れておいてあるのでいくらでも食べて大丈夫だ。
最悪無くなったらまた買えばいい。
手当たり次第食材を焼いていく。自分で言うのもアレだが、俺たち4人は全員食べ盛りである。相当な量を焼いてもちょっと目を離すと具材を焼いていたはずの網の上にはもう何も残っていない。
「オイ。何で自然に俺が焼く係みたいになってんだ。俺まだ肉一枚も食ってねえぞ。」
「まぁまぁ。後で食べればいいじゃない。俺がお腹いっぱいになったら代わるから。」
「てめー一生腹一杯にならねえだろ。」
ルセイは見た目に合わず大食いなのである。
「お肉うまうまですわ~」
「スティーノさん、野菜も食べなよ?」
俺はこいつらの食欲を女子だからと侮っていた。
全然具材足りねえ。
「ok。分かった。俺おとなしく焼いとくから誰か追加の具材買ってきてくれ。」
「あ、じゃああたし行くよー」
「よろしく頼む。」
ソフィーが買い出しに行ったので少し具材を焼く手にも余裕が生まれてきた。
そろそろ俺も食べよう。
牛肉を2、3枚食べて少ししたら、もうソフィーが帰ってきた。
「追加買ってきたよー!」
「早すぎんだろ。俺まだ肉3枚しか食べてない」
「知ったこっちゃないねぇ!」
こいつテンションどうかしてるだろ。
相変わらず肉を焼いていると、なんかどんどん肉を焼き上げるタイミングが分かってきた。
もうしばらくすると、どんどん集中力が上がっていくのを感じる。
これが『ゾーン』ってやつか。
ゾーン状態で肉をひたすら焼いていたら、ルセイが話しかけてきた
「おい。お前目つきがヤバくなってきてるぞ。ずっと任せてたのは悪かったって。代わるから。」
「ちょっと今『ゾーン』入っちゃってるから話しかけんといて」
「あぁこいつやべーわ」
なんかゴチャゴチャ言っているが、入っちゃったものは仕方ない。
気が付いたころには、もうすでに夕方だった。
「…ハッ。俺は何を…」
「ひたすら肉焼いてたよ。」
と、ルセイが余った大量のベストな焼き加減の肉を見せてきた。
「やっと俺肉食えるの?」
「途中で代わるって言ったがな」
これでやっと飯が食える。
「…うま。」
「なんか途中から焼き加減絶妙すぎてスティーノが引いてたぞ。ソフィーは爆笑してたけど。」
マジで記憶がねえ。
何も考えず肉をずっと焼いていたせいか、今になって空腹が襲ってきた。
朝食ってから何も食べてないんだし、当たり前か。
自分で焼いた焼き加減が完璧な肉をほおばっていると、めちゃくちゃ幸せな気持ちになってきた。肉を食べるとストレス解消になるとか聞くが。あながち間違いじゃないのかもしれない。
そんなこんなで昼飯と夕飯が一緒になったような食事を済ませ、使った道具は片付ける。
後は各自風呂に入り、寝る支度をして、最後に少しトランプをして遊んだ。
馬車の停車駅はここで最後だ。次はアデレードへ、3日かけて向かう。
この旅もやっと中盤くらいになってきたかな?
そんなことを考えながら、俺は自分のベッドに潜り込んだ。




