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戦果は得たのか? 1

予想通りに北方騎士団長を失った北方騎士団員は武装解除を始める。まるで、ウォッチ・レッドラートが自分が消えた後の指示さえも行っていたかのように…


「終わりましたね…ネイスト殿」


あぁ、終わった。マードン老の言う通りだ。


余計な感想はいらない。俺も張っていた気が弛んで、今はお堅いことは考えたくないよ~う。

コーレイヌから魔力をゴッソリ持っていかれて重くなった身体を半分空に投げ出しながら弾除けベッタリと洗濯物のように身を預けて、下で戦後処理に励むバースさん始めトーテス騎士団員を見守っていてやろう。


あー、結構高いなぁー。ヤベ、加えてた煙草を落としちまった!勿体ないけど、まぁ良いか。


「ネイストォ!危ないだろう!」


火が付きっぱなしの煙草は一番落ちてはいけない人の側へ落ちてしまったようだ。よし、聞こえなかったことにしよう。


上を見るユキに続いて、ジン、アレン、ニーセ、カーヘルも俺を見上げる。

良かった。全員無事のようだ。


「お帰り~!下行く元気ないから上に迎えに来てくれ!」


笑顔でさらに手を振って答えてやった。


「そこで覚悟を決めて待っていろよ!ネイスト!」


ユキちゃんは戦帰りで気が立ってらしゃるようで。俺は逃げるべきでしょうか?


皆が俺のいる街壁の上に集まったところで、このなかなか快適な体勢は止めた。


「よぉ、ジン。ご苦労さん」


一目見て、ジンの様子は格段におかしかった。俺には分かる。

ジンは俺と違って歩き煙草はやらない。今は違うがね。だから、余計な慰めは言わないでやろう。


「ジン、とっと帰ってパァーと一杯やろうぜ!」


「お前の悪戯に付き合ってやったんだ、今日はお前の奢りだ」


OK、OK!ジンは思ったほど大丈夫なようだ。返事の変わりに軽く肩を叩いてやる。


「他の皆もご苦労様」


「それが私を無視した遺言か?」


何のことでしょうか、ユキちゃん。俺が無視なんてするわけないでしょう。


「ライシスさんもお疲れ様です」


おう、俺も結構疲れたぜ、カー君。


「つぅ、まぁ、りぃ、私も今日はライ君に奢ってもらえるんだよねェ~」


ダメです。ニーセさんは俺の財布の許容力を遥かに超える肝臓をお持ちでしょう。


アレン?どうした、元気無いぞ。いや、言わずもがな、戦いは辛いもんだな。悪いが今は慰められない。俺も正直キツいみたいだからね。


「ライ兄。僕、エルの手伝いに行ってくるよ…」


本当に元気が無いみたいだな。まぁ、エルに任せよう。


戦争は嫌なもんだ。でも、しょうがないよ。でも、皆無事で安心した。本当に安心した。安心したら何かが胸の奥から込み上げてくる。これもしょうがない。



俺は慌てて口を抑えて踞るがもう遅い。

「ネイスト!」


ユキの悲鳴に近い呼び声が聞こえた。


俺の口からは大量の吐瀉物と人間のものとは思えない嗚咽音。

俺の記憶からは、俺の業で穴へと消えていった大量の人間、銃弾に倒れた大量の人間の残像。全て俺の責任。

だから、しょうがない。



どうやら、俺は歴史上の英雄たちのように、人を大量に惨殺した後に仲間と楽しく酒を飲めるような強い心は持ち合わせていなかったようだ。

食事中の方、不快な文章を大変失礼しました。


最近、シリアスな話ばかり書いている気が…。

よし、コメディを書こう。でも、天見酒はコメディ書くの下手なんだよね。

やっぱり、シリアスを書こう。でも、天見酒はシリアス書くの下手なんだよね。


この無意味な自問自答の分かりきっている結論。天見酒はヘボ作家ということです。


皆さん、天見酒を見捨てないでぇ~!

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