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トーテス防衛戦

トーテス街壁の頂上。バーストーテス騎士団長や希代の戦術家マードン老だからこそ立てる場所に俺は居る。


トーテスの少し厚い街壁を破るには、トーテス正門を突破すれば容易い。向こうもそこを分かっている。


正門への一点集中攻撃。狙うのはそこだけと言わんばかりの直列した陣形。


「久しぶりですね。ネイスト君」


間違いない、ウォッチ・レッドラートの声。ジンが確信して言った、あの男は絶対に来ると…。予想通りだ。

だからビビるなよ、俺。


「申し訳ないですが、私は私のやるべき仕事を行っています。投降する立場は貴方たちですよ」


はい、正直に言いましょう。

投降したいです!

俺一人だったらどんなにそのお薦めに応じたことか。


でも、俺には居るんですよ。このトーテスに。家族が居るんですよ!そして、愛すべき大魔王様が居られる!ここで逃げたら殺されます。

まぁ、世話になった奴らが居るわけでして。


「その降伏勧誘にゃあ従わないぜ!来たいなら来い!こちらは構わないぜ!」


「クックッハッハァ、本当に貴方は面白い!これでは、本当に何故あの時、貴方を拘束しておかなかったのか分かりませんね。…第一隊突撃!!」


いきなりの一方的な開戦宣言。だが、甘いですよ、お兄さん。俺はそれを待っていた。出来れば全員一気に来て欲しかったね。


両者から飛び交う銃弾、街門へと迫る鉄の丸太を持った一陣と騎兵。門の上に並ぶこちらの銃兵や魔法兵では、この距離で動く物体に命中させるのは難しいだろう。

当たって良いとこ流れ弾。それは向こうも同じです。

でも、俺を守る為に付けられた盾兵の一人はその低い確率にヒットしてエルの元へ運ばれて行きました。


門へと一心不乱に直進する兵、だが門は破られない。


上手く掛かった。俺の十八番、落とし穴!


異界フィフレの地精グングに力を借りた特製の落とし穴。横一列にかなり深く掘って頂きました。


先陣が穴へと落ちてぽっかりと姿を表す深き谷。


これで相手さんは門を開けるためには、銃弾と魔法の雨の中を迂回しなくてはいけないのだぁ~!フワッハァッハァッハァッ!


アブねぇ。銃弾が俺のイケメンな顔に傷を付けようとすぐ横を通りました。うん、調子に乗るのは止めましょう。


「全軍、左右に別れなさい!」


お見事な統率力だな。良く訓練されてる。パッカリと綺麗に割れる。唯一、真ん中に残る男。持ってるのはジンと同等な銃身のライフル。

あー、嫌な予感がしますね。

と考える間もなく放たれる赤き道レッドグラード。


正門にかかっている魔術防壁って何なのってぐらい、まるで一枚の布を剣で穿つように、正門に大穴を開けてくださいました。標的が俺たちじゃなくて良かったね。


「下に第一、ニ剣隊を集めろ!ネイスト殿、マードン、後は任せる!」


「第2陣から第4陣、突撃!!」


バーストーテス騎士団長とレッドラート北方騎士団長の号令は重なる。


迫る2000の兵、防ぐはバーストーテス騎士団長率いる250。正攻法で防げる訳が無い。

まだ、タイミングは早い。でも、正門があっさりと破られた今、市街戦を絶対に避けなければいけない俺に他の手は無い。


俺は切り札、セレミスキーを手に取る。


「まだ、タイミングが早いのではありませんか?」


分かっている。だがね、大戦術家さんよぉ。


「後は、ジン達を信じるしか無いでしょう?俺は俺の仕事をやるぜ!」


現れる異界の門。現れるは思い出つまるカエル。


「なんじゃ、また、お前さんか?ホゥ、これはまた凄いことになってるの」


「コーレイヌ、どしゃ降りを頼む。思いっきり降らしてくれ」


ゲロッと一声。戦場に雨が遠慮を知らずに降り注ぐ。


俺の仕事は終わったぜ。ジンには悪いが、先に一服いかせてもらおう。


アッチャー、火が付かないや~。


雨音と悲鳴の上がる戦場で、湿気りながらもなんとか煙を上げた煙草はとても不味かった。

初めて、俺の大好きな煙草に吐き気を覚えた。

どうでもいい話。


天見酒は雨が好きです!なんか雨ってワクワクするよね。酒を飲みたくなるよね!


ペンネームも雨見酒にしようか迷った駄目人間です。でも、天見って格好良くない?


個人的な嗜好を語り失礼しました。


こんな変人、天見酒に感想を下さい。

皆さんの意見を凄く聞きたいです。


ワンパターンですが、どうかお願いします!

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