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番外編 トーテス攻略戦前夜

「クックックッ、いや、失礼しました。そうですか。クレサイダ殿、愚弟が大変粗相を致したようで」


シーベルエの大反逆者と成り下がった男は、クレサイダという小さく蠢く黒塊を見て、嘲笑うかのように笑う。


「何故、アレン・レイフォートからペグレシャンを取り上げておかなかったのかな?アイツは厄介だよ?」


クレサイダの言うことは最もだ。シーベルエに忠誠のフリを見せ付ける意味だけでは筋が通らない。


「私には必要の無いものだからですよ。欲しければご自由にと申した筈ですが?」


「君に必要で無ければどうでも言いと?」


「その通りです」


クレサイダにも怖じ気付くことを知らずに堂々と言い切るウォッチ・レッドラート。


「私は私のやるべき仕事をやるだけです。私の仕事に魔剣ペグレシャンは必要ないのですよ。そして、クレサイダ殿、ハシュカレ中尉、貴方達の助力ももう必要では無い。」


言ってくれるものだ。だが、自分の仕事に専念するその姿勢は好ましく思える。


「図に乗らない方が良いよ、ウォッチ・レッドラート。もしも、君の弟がトーテスに居たら、ライシス・ネイストやアレン・レイフォートも居るからね。油断すると君も足元を掬われるよ?今の僕はともかく、ハシュカレ君はついていった方が良いんじゃないかな?」


「もしもではなく、ジンサは確実にトーテス、ターシーに居ますよ。あの弟はそういう奴です」


そこまで確信が持てるなら尚更では無いのか?


「そして、私はジンサに負けることはもうありえません。貴方達は私の目的に既に要らないのですよ」


「後悔するなよ、ウォッチ・レッドラート」


野営テントから出ていくクレサイダの後を俺は付いていく。


どうやら、ウォッチ・レッドラートにとって俺は利用され尽くしたらしい。

別に構わん。俺も俺の目的にためにウォッチ・レッドラートを利用している。クレサイダさえも利用する。



ニーセ様!このオルセン・ハシュカレ、己が念願を果たし終え必ず貴女を御迎えに馳せ参じます!


今どこにいらっしゃるのだろうか?

まさか、シーベルエに囚われて、辱しめを受けているかもしれない。あの世界一の美貌だ!ニーセ様にシーベルエの野郎どもが手を出さない筈がない!



くそォ~、ライシス・ネイストめぇ~!

待っていろ!貴様を成敗して必ずやニーセ様を取り返す!

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